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【ツイステ】黒兎は駆け巡る

第45章 *ホリデー後半編~黒の先導者~帰郷ホームタウン*






『ん。色んな考えの人がいて、毎日新鮮..あっ、そうだ..』


あることを思い出したレイラは、おもむろに式典服のポケットを探るとリリアから託された手紙を取り出した


アデライト『ん?なんだいその手紙は』


『学校の先輩にもらったの。名前は..えっと..リ..ん~..コウモリさん』


アデライト『コウモリさん?』


『その人がね、"アデライトって人に渡してほしい"ってこの手紙を預けたの。おばあちゃんの名前を聞いて思い出した』


アデライト『コウモリ..ちょいとその手紙、渡してくれないかい?』


はい、と手紙を渡すと、アデライトは手紙の差出人やコウモリの印に見覚えがあったのか、軽く目を見開いては封を切った


アデライト『...そうか..あのいけすかない騎士気取りめ..』


小馬鹿にしたように呟いたが、その表情はどこか懐かしそうに頬を緩ませていた


『手紙の相手、おばあちゃんで合ってたんだね..良かった』


アデライト『ありがとう、確かに手紙は受け取ったとそいつに伝えておいておくれ。にしてもあの男、まさか高校生をやっているとは..悪趣味な』


『??』


アデライト『いやこっちの話さ。それよりも、お前さんが聞きたいのはそもそも黒兎がなんなのかということだね?』


『ん。何度か教えてもらったんだけど、本当のところは分からないから。おばあちゃんが知ってること、教えてほしいの』


アデライト『いいよ、何も分からないままは嫌だものね。では順に話していこうか。


まず黒兎が現れたのは今よりもずっと前。最初はただ人より少し頭がよくて魔力が強いだけだった。だが世代を追う毎に力はどんどん増していき、やがて一族を統べる長となるまでに黒兎はその地位も強さも上げていった』


『王様..みたいな感じ?』


アデライト『そう思ってくれて良いよ。そしていつしか黒兎の力は、人を魅了し従わせる事も出来るようになった』


『それは..この匂いに関係してるん、だよね..?おばあちゃん良い匂いする..これが黒兎の?』


アデライト『そうさな、お前さんも良い匂いだよ。それが黒兎の人を魅了する第一の手段のようなものだよ。少しここからは長くなるけど、分からなくなったらいつでも言っておくれ』



『ん、分かった..』





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