第44章 *終曲スカラビア*
数日後、事件があったにも関わらずスカラビアではいつも通りの日々が流れていた
『んー今日もいいお天気だね』
ユウ『そうだね。じんわり暑いけど(背伸びするレイラメチャ可愛い)』
カリム『よおし、ジャミルの体調も回復したし冬休みの課題も終わった!今日はみんなでホリデーの宴といこうじゃないか!』
ジャミル『お前の宴好き、何とかならないのか?』
アズール『まあまあ、いいじゃありませんか。賑やかなホリデーパーティーで嬉しい限りです』
ジェイド『ラクダにはたっぷりご馳走と飲み物も積み込みましたし』
フロイド『オアシスで泳ぐために水着も持った!』
カリム『それじゃあ..象もクジャクもみんな連れてオアシスまでパレードだ!』
グリム『出発進行!なんだゾ~!』
カリムの合図で、大行列がスカラビアの砂漠を歩いていく。ただ、以前と違うのは辛く厳しい行進ではなく、ゆっくりと各々好きなように歩き、音楽が流れ動物たちが鳴き、晴れやかな笑顔が飛び交うパレードに変わったこと
カリム『ジャミル、体はもう問題ないか?調子が悪くなったらすぐ言えよ?』
ジャミル『うるさいな..大丈夫だって言ってるだろ』
『カリムさん、あれだけあったのにヘビさんと接するの何も変わらないね』
ユウ『良いことなんだか悪いことなんだか..まああの人が楽しそうならいいんじゃない?』
グリム『早くオアシスに行って宴なんだゾ~♪』
フロイド『小エビちゃんとクリオネちゃん、アザラシちゃんにはオレが泳ぎ方教えてあげるね~』
『私、水着ないんだけど』
フロイド『えぇ~そうなの?..あ~でもそれでいっか。他の小魚に見られるのもヤだし..』
『??でも足だけなら入れるから一緒に遊ぼ?』
レイラの提案に"わぁーい♪"と上機嫌に両手を高くあげると、そのままレイラの手をとってクルクル回し出す
『あぅ~..』
ジェイド『こらフロイド、目を回してしまいますから程々にしてあげなさい..そうだ、レイラさん』
『あわわ..な、なに?』
ジェイド『今回はそれでいいですが、今度我々オクタヴィネルと貴女だけで泳ぎませんか?』
『ん、いいよ。その時までに水着買っておくね』
ジェイド『はい。ふふ、楽しみですね』