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【ツイステ】黒兎は駆け巡る

第43章 *空漠オーバーロード*





魔人とジャミル、計四つの巨大な光の玉はゴオォォ!!と音と共にアズール達へと向かっていく


アズール『フロイド!』


フロイド『"巻きつく尾"..』


フロイドのユニーク魔法によって軌道を変えられた光の玉の1つは誰もいないスカラビアの外へと飛ばされ、爆音をあげて消えていった


だが残りの3つはそのまま変わらず今にも眼前へと迫り来る


フロイド『あぁ~くっそ、これデカすぎて一個ずつが限界ぃ』


カリム『任せろ!ジャミルに勝負しろと言ったのはオレだ。オレだって、負けてられない!』


カリムの振るった杖の先から業火が放たれ、光の玉を押し留める


カリム『くっ!すげぇ、威力だ..っ!』


だがジャミルの攻撃は勢いを増して、徐々にカリムを押し返し始める。業火の火花が顔もとを掠めながらも、カリムは必死に対抗していた


ジェイド『カリムさん、お手伝いしますよ』


カリム『悪いなジェイド!』


グリム『オレ様だってカリムのよりもデカイ炎ぐらい出せるんだゾ!!ふな"ぁぁぁ!!』


カリム『お前たち..!』








カリムたちが一丸となり対抗しているその一方、離れた柱の影に隠れていたレイラはペンを握りしめながら魔法の発動を試みていた


『ふぅ..大丈夫..できる..』


サバナクローの時に感じたあの時の感覚を思い出しながら、目を閉じていると一瞬意識が離れていったような心地がした


『なに、今の..だめ、集中しないと..』


[無駄だヨ..]


『!?』


[キミにその力は使えなイ..だってこの前もその前も、その前だって結局ボクのおかげで助かったじゃないカ..]


『今度は、できるもん..』


[何を根拠ニ?銀髪の彼の時もそう思って挑んだのに間に合わなかっタ。それが本当にどういう魔法なのかも知らないのに、使えるわけないだロ]


『もう少しで、あの時の感覚が思い出せ..っぁ!!なに..っ、するの..っ!』


突然襲う激しい頭痛と、意識が体から引き離されるような感覚に苦痛をもらす


[弱いキミじゃ何も出来なイ。だから今回もボクが助けてあげるよ、彼の命と引き換えにネ]


『だ..め..っ!やめて..っ』


[さア、大人しくボクに身を委ねテ..]


『ゃ..絶対に..ゃ..!』





ユウ『レイラっ!!』

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