第43章 *空漠オーバーロード*
ユウ『レイラっ!!』
『ゃ..はな、して..!』
アズール『ジャミルさん!彼女に何をするつもりですか!?』
ジャミル『心配するな。ただ、お前たちの無様な最後をこいつに見せてやろうと思ってな』
パチンと指を鳴らすと、アズール達の身体を拘束している黒いモヤがガタガタと震えだし、まるでロケットの発射前のような抵抗感を感じる
アズール『ま、まさか..!?』
フロイド『ちょっと、これヤバくない?』
ジャミル『無能な王も、ペテン師も..お前らにもう用はない!宇宙の果てまで飛んで行け!そして、二度と帰るな!ドッカーーーーン!!』
『『『うわああああ~~~!!??』』』
ジャミルの合図でアズールたちは勢いよく飛ばされ、廊下の窓を抜けて上空高くへと消えていった
ジャミル『ナイスショーーーット!!ふははは!あばよ、カリム!!ひゃーーっはっはっは!!』
『ユウ!!みんな!!』
助けに行こうとするも身動きがとれないことに嘆きながら、上空に消えていったユウたちへレイラの悲痛な叫びが響いた
ジャミル『ふはは!さて、邪魔やつらも消えたことだ。祝いの宴でも開こうじゃないか!!おい、お前たち!急いで宴の準備だ!』
『『『はい、ご主人様..』』』
倒れている寮生たちを無理矢理魔法で叩き起こすと、寮生たちはフラフラとおぼつかない足取りで準備に取りかかり始める
『ヘビさん..ユウたちにあんな酷いこと..っ..』
ジャミル『ふ、お前も宴に参加させてやる。この俺の勝利の宴にな!あははは!!』
ジャミルは魔人にしっかりとレイラを掴ませ、上機嫌に高笑いしながら談話室へと戻っていった
『っ..ユウ、みんな..お願い、無事でいて..』