第42章 *敏腕アシスト*
ジャミル『ははっ..はははっ!そうか!これは傑作だなアズール!お前はレイラを好いていると思っていたんだがな。俺をはめるためならそんなやつさえも犠牲にするなんてな!』
グリム『アズールおめー、何してくれてんだゾ!?』
ジャミル『はははっ..なら犠牲にされた哀れなウサギにお前たちの相手をさせてやる』
レイラ、と声をかけると肩口に埋めていた顔をゆっくりと上げ、甘い猫なで声で"なぁに?ご主人様"と小首を傾げた
ジャミル『命令だ。言うこと聞けるよな?』
『ん..』
ジャミル『良い子だ。こいつらを全員、拘束しろ』
『『『っ..!』』』
ジェイド『アズール、どうするんですか?』
アズール『っ..彼女が相手となると、中々厳しいですね』
ジャミル『レイラに攻撃出来るものならやってみるといい。出来ないだろうな..大人しく捕まってもらうぞ』
『..ん、んふふ..』
『『『!!??』』』
突然笑い出すレイラにジャミルも含め全員の視線が注がれる
ジャミル『どうした、レイラ..早くあいつらを、』
『んふふ..ごめんね、ヘビさん』
ジャミル『は?』
するりとジャミルの腕の中から抜け出すと、軽い足取りでアズールの横まで行き、振り返りながらマジカルペンを片手にジャミルへと対峙する。虚ろだった瞳は真っ直ぐ真剣な眼差しで目の前のジャミルに見つめていた
ジャミル『なっ!?..なぜだ!?』
アズール『ふふふ..作戦成功ですねレイラさん』
『だね、アズさん』
深刻そうな顔をしていたアズールは、口元に手を添えてクスクスと笑い、レイラも楽しそうに微笑む
グリム『ど、どうなってるんだゾ!?さっきのアズールの言葉だと、逸らした魔法がレイラに当たってるはずなんじゃ』
アズール『ええ。本来であれば、ですが。実はフロイドとの契約の最中、彼女と居合わせましてね。そこで聞いたんですよ.."彼女にはジャミルさんの洗脳魔法は効かない"と』
『『『!!??』』』