第42章 *敏腕アシスト*
アズール『スカラビアのみなさんは占星術や古代呪文語が得意な方が多いのですね』
カリム『砂漠の魔術師は"先読み"を得意としていたから、そういう魂の資質をもった生徒が集まりやすいらしい。オレはどっちも得意じゃないけどな、あっはっは!』
アズール『砂漠の魔術師は、自然エネルギーを必要とする占いを人工的な装置を用いて成功させたと聞きます。占星術が他の魔術と比べて体系化が早かったのは..先進的な考えを持つ彼の功績も大きかったのではないでしょうか』
カリム『へぇ~。やっぱグレート・セブンってすごいぜ!』
『アズさん、もうすぐ3時だよ』
アズール『おやもうそんな時間ですか。ではもう少し勉強したら休憩をとりましょう』
ジェイド『お茶の準備をしてきましょうか?』
アズール『いえ、僕が準備してきましょう。一番課題が進んでいますので』
『あ、私も行く』
アズール『そうですね。レイラさんも随分と進んでいるようですし、全員分のお茶となると人手もいりますから』
準備のためにレイラの手をとりながら立ち上がると、傍らで見ていたジャミルも続くように立ち上がる
ジャミル『俺も手伝おう』
アズール『それは助かります。では行きましょうか、ジャミルさん』
スカラビア寮・廊下
アズール『現時点での寮生の課題の達成度は前日比15%アップ。中々の成果です。ユウさんたちからカリムさんが情緒不安定にあると聞いていたのですが..僕らが来てからは、彼の心も落ち着いている様子』
『私達も過ごしやすいし、何より寮生の人達も楽しそう..』
アズール『ええ。そのおかげでカリムさんも寮生からの信頼を取り戻せそうて良かったですね』
手を繋ぎながら嬉しそうに語る二人の横を歩いていたジャミルは、不意にピタッと足を止めた
ジャミル『..それじゃあ、困るんだよ..』
アズール『え?』
ジャミル『悪いが、これ以上君らをスカラビアに置いておけない。海の底に帰ってもらおう』
ポタッと3滴、心を蝕んだ