第42章 *敏腕アシスト*
『~♪』
フロイド『クリオネちゃん上手いじゃん。手さばき全然慣れてるし』
『えへへ、よかった。あ、これ味見して』
フロイド『おっけ~。ん...うん、これでいいよぉ』
スカラビア寮生に指示を出しながらも、二人で仲良く味見や調理をしていると、談話室にジャミルの姿が現れる
『あ、ヘビさんだ』
フロイド『すげぇ渋い顔。アズールたちの作戦上手くいってるみたいだねぇ。あー、そこの小魚ちゃん。それまだ仕上げの調味料かけてないから運ばないで』
スカラビア寮生A『し、失礼しました!』
スカラビア寮生B『オーブンにいれてた野菜、焼き上がりました』
『ん、それはもう味つけ終わってるから持ってって』
ジャミル『ちょ、朝食の準備が済んでいる、だと..!?これは、君たちがやったのか』
フロイド『ウミヘビくん、おはよ~。そ、オレたちとスカラビアの小魚ちゃんたちが作ったんだ。アズールがさぁ、ウミヘビくんを助けてあげたい~って言うから』
ジャミル『そんっ..そんな、客人を働かせるわけには』
フロイド『別にオレら客ってわけでもなくね?合宿相手じゃん』
ジャミル『..でも、カリムは俺が作ったものしか食べないんだ。毒の心配があって..』
『私達、毒なんていれないのに..じゃあヘビさん毒味してくれる?それなら良いでしょ?』
そう言うと、レイラは今さっき作ったばかりの料理を一口サイズにしてジャミルに口元に差し出す
『はい、あーん』
ジャミル『なっ..これぐらい自分で、』
『あーん』
ジャミル『っ..分かった』
引こうとしないレイラに根負けし、渋々口に含むと美味な味が口いっぱいに広がる
『どう?』
ジャミル『..あ、ああ..美味いよ、とても。毒も感じない』
『良かった』
すると、その様子を見ていた寮生たちがこぞってジャミルに自分達が作った料理の毒味&味見を要求し始め、ジャミルもそれを断るわけにはいかず一口ずつ応えていく
ジャミル『そういえば、今日の朝のオアシスへの行進の準備はできてるのか?いつも朝食は行進の後なのに..』
アズール『その件についてですが、オクタヴィネルの寮長たる僕から、スカラビアの寮長たるカリムさんへ改善案を提案しまして』