第42章 *敏腕アシスト*
男は異国の王子から奪った魔法のランプを使い、魔人を呼び出して国を乗っ取った。仕えていた王やその娘を裏切り、そして異国の王子と偽っていた心優しき青年の正体を晒し、魔法で空高くへと追放した
ユウ『魔人..?自分が、支配者に..?』
ジェイド『ユウさん、グリムくん。起きてください』
ジェイドの声に目を覚ますと、既に自分達以外が起きていて身支度を進めていた
グリム『ふにゃ..オアシスまで行進かぁ?』
アズール『行進しないために早起きしたんです。さあ、行きますよ』
『ユウ、グリム、おはよ』
ユウ『おはよレイラ。気分はどう?あれから悪夢は見てない?』
『ん..みんなのおかげ。よく寝れたよ』
ジェイド『レイラさんの隣、とても心地よかったですよ。また一緒に添い寝していただけますか?』
『いいよ』
ユウ『ダメです』
アズール『ユウさんは怖い顔していないで準備してください。レイラさんはいつもの薬を飲んでくださいね。僕達に襲われたくなかったら』
『はーい』
アズール『ではここで散開です。フロイド、レイラさんを頼みましたよ』
フロイド『おっけ~。クリオネちゃんよろしくねぇ』
『こちらこそ。アズさんたちも頑張って』
アズール『ええ』
背を向けてカリムの部屋へと歩いていったアズールたちを見送ると、フロイドはレイラの手をとり逆方向へと歩き出す
フロイド『じゃあオレらも行こっか』
『ん。まだ下手っぴだけど、美味しいの作れるように頑張る』
フロイド『え~、そう?アズールからクリオネちゃんは料理すげぇ上手いって聞いたけど』
『毎日作ってるフロさんには敵わないよ』
フロイド『あはっ、じゃあオレが手取り足取り教えたげる♪』
『ん、よろしく』
スカラビア寮・談話室
スカラビア寮生A『あれ、いつも副寮長が料理に参加しているのに、今日は貴方たちなんですか?』
『そうだよ..ヘビさんお疲れだから、少しでもお手伝いしたくて』
フロイド『昨日オレらで考えて、ラッコちゃんの世話とか料理とか出来ることやろって話になったわけ』
スカラビア寮生A『そ、そうか。確かに副寮長ばかりに頼ってるのも悪い。よし、ならぜひ力を貸してください』