第41章 *不服ビジット*
ユウからのキスで僅かに心が落ち着いたレイラは、もう一度深呼吸をしてアズールたちに向き直る
『ごめん..ちゃんと、話す..』
ユウ『無理しなくていいよ?』
『ううん。これだけ迷惑かけてるのに何も話さないのダメだと思うから..でも、出来れば"弱虫"だって笑わないで』
アズール『笑いませんよ。貴女が抱えるものを笑うなんて..絶対にしません。いいですね?フロイド』
フロイド『りょーかい』
『..前に話したよね..私の過去。一番新しく思い出した、知らない人たちが私に..私に..痛いこと..』
ユウ『..うん..』
『その時の映像を、黒ウサギが何度も何度も見せてくるの。毎晩、眠る度に..』
『『『....』』』
『見てるだけのはずなのに..身体中痛くて、痛くてツラいの。過去の私が受けてる痛いことが、今の私に移ってるみたいで..』
アズール『そうでしたか..』
『怖いの..何度も見てるのに全然慣れなくて..ただ、怖くて痛い..』
ユウ『..レイラ、ありがとう。ツラいのに話してくれて』
『ううん、私こそありがとう。みんな、笑わずに聞いてくれた』
フロイド『笑えねぇし..クリオネちゃんのそんな顔見たら』
神妙な面持ちでフロイドは立ち上がると、ベッドに無理矢理乗り上げレイラを強く抱き締めた
『ぅ..フロさん..』
フロイド『泣かないでくんない?クリオネちゃんに泣かれるとさ、なんか調子狂うし』
ギュッてしてあげるからさ、と慰めるように髪や背中を撫でられ、その温もりに恐怖で強ばっていた身体が解れていく
『..ありがと』
アズール『レイラさん、今の僕には夢に干渉する魔法も薬もありません。ですが、貴女を救いたいという気持ちは誰よりもあります。何もしてあげられませんが、せめて今から貴女が穏やかに眠れるように..』
『ん..』
フロイドの腕に抱かれるレイラに身を乗り出してキスをする
フロイド『ずりぃ~オレもチューする』
ジェイド『それでは僕も』
リーチ兄弟からも優しいキスを受けると、いつの間にかレイラの表情は幾分か明るくなっていた