第41章 *不服ビジット*
ユウは起き上がるとベッドの端に腰掛け、魘されるレイラの手を優しく握る
ジェイド『それはあの黒ウサギが見せているのでしょうか?』
ユウ『多分..でも本当のところは分からないんです。レイラが言いたくないみたいなので、無理に聞くことないと思って』
ジェイド『ユウさんはいつもどうしているのですか?』
ユウ『起こしてますよ。そうするとその後は悪夢を見ないことが多いので』
ジェイド『分かりました』
ジェイドはユウに確認と了承を得ると、レイラの肩を軽く揺らして声をかける。すると荒く息を吐きながらハッと目を覚ましたレイラは、ジェイドとユウの心配そうな顔にまた自分が迷惑をかけたと思い、声を押し殺しながら泣き始める
『っ..ぅ..ごめんなさい..っ..』
ジェイド『大丈夫ですよ..ゆっくり息をはいて』
安心させるようにジェイドは優しく抱き締め耳元で囁く。少しでも楽になればとユウは背中を擦って何も言わずにいた
『は..ふ..』
ジェイド『今この場には貴女を傷つける者は誰一人いませんよ』
『ん..あり、がと..』
フロイド『ん~..?なぁに..なんかあったわけ?』
ジェイドの話し声に目を覚ましたフロイドは眠そうに目を擦りながら上半身を起こす。すると、その横で寝ていたアズールも同様に目を覚ます
アズール『何です..こんな夜中に』
ユウ『みんな起きちゃったか』
フロイド『クリオネちゃん泣いてんの?ジェイドなにしてんの』
ジェイド『僕が泣かせたわけではありませんよ』
アズール『レイラさん?一体どうされたんですか?』
『ぁぅ..みんな、ごめん..ごめんなさい..怒らないで..痛いことしないで..』
ふるふると身体を震わせながら怯えた表情で何度も謝る姿に、アズールとフロイドは状況が分からずユウとジェイドに視線を向けた
アズール『ジェイド、これはどういうことです?』
ジェイド『その前に少し待ってください。..レイラさん、落ち着いてください。アズールたちはなにもしませんよ』
ユウ『レイラ、こっち向いて』
『ぅ..ん..』
恐る恐るジェイドの胸に寄せていた顔を振り向くと、ユウに触れるだけのキスを落とされる