第41章 *不服ビジット*
ジェイド『それは..いえ内容は聞かないことにしましょう。今にも泣いてしまいそうな貴女を追い詰めるなんて真似はできません』
暗い顔で視線を落とすレイラの頭を抱えるように抱き寄せると、静かに囁き髪を撫でる
『ありがと..ジェイさん』
ジェイド『眠るのが怖いのならば、どうでしょう?僕と暫く夜の小話でも。話している内に自然と眠りに落ちて何事もなく気がつけば朝を迎えれるかもしれません。まずは悪夢を恐れて気にしすぎるのを改善しましょう』
『..ん..そうだね。ジェイさん、お話しに付き合ってくれる?』
ジェイド『勿論、喜んで』
『みんな寝てるから静かに、だね』
ジェイド『ふふ..成る程、そういうことがあったんですね』
『ん..面白かったの..それで、ね..ふあ..』
ジェイド『..はい、それでどうしたのですか?』
『んと..その時..ん..』
徐々に迫る眠気にレイラの瞼がゆっくりと降りてくる。ジェイドはそれに気づきわざとゆったりとした口調で話しかける
ジェイド『..眠って良いのですよ。さあ、逆らわずそのまま身を委ねて..』
『ん..ジェイ、さ..』
ジェイド『貴女の側にいますよ。おやすみなさいレイラさん』
『おや..すみ..』
ジェイド『..どうか、良い夢を』
直ぐにまた寝息をたてて眠りについたのを確認すると、ジェイドは額にキスを落としてあどけない寝顔に愛おさを感じながら、自身も目を閉じて眠りに落ちるのを待った
『っ...ぅ..ぁ..』
ジェイド『..ん?』
『ゃ..やめて..っ..いたい..』
ジェイド『レイラさん..?』
静かな部屋にレイラの苦しげな声が響き、その声に導かれるようにジェイドは目を覚ました。まだ辺りは暗く、またさほど時間が経っていなかった
『おねがい..っ..ぅぁ..やめて..ごめ、なさ..』
眉間に皺を寄せ、閉じられた目からは一筋の涙が伝って落ちる
ジェイド『こんなにも苦しそうに..』
ユウ『ジェイド先輩..』
ジェイド『ユウさん..レイラさんは例の悪夢を見ているのですか?』
ユウ『はい。最近ほぼ毎日見るみたいで..そのせいでいつも疲れた様子でいるので僕も心配してるんです』