第41章 *不服ビジット*
ジェイド『ふふ..今日の僕はツイているようですね』
フロイド『ジェイドずりぃ~オレもクリオネちゃんの横が良かったんだけど』
ジェイド『決まってしまったのは仕方ありません。またの機会を待ってください』
そう言って微笑むジェイドはいつもより頬を緩ませ長い腕に半分寝かけているレイラを愛おしげに閉じ込める
フロイドは眉をひそめながら、床に敷かれた布団に寝転がりながら不満そうに声を漏らした
アズール『ジェイド、くれぐれも彼女に変なことをしないように』
ジェイド『それアズールが言いますか?ご安心を..寝込みを襲うような馬鹿な真似はいたしません。大切な彼女の眠りを妨げることなど僕がするとでも?』
ユウ『いや可能性があるから言ってるんですけどね』
フロイド『はぁ..もういいし。今度クリオネちゃんに無理矢理でも一緒に寝てもらうから』
ジェイド『ふふ..ではみなさんおやすみなさい』
『..んぅ..?ジェイ、さん..?』
ジェイド『今日は僕が貴女の隣で眠らせていただきます。安心しておやすみ下さい..さぁ、もう一度目を閉じて..』
手でそっとレイラの目を覆うように翳して眠りを促すと、言われた通りに目を閉じてジェイドの胸に顔を寄せて直ぐに寝息をたて始めた
ジェイド『..なんて愛らしいんでしょう。それにこの香しい匂いは黒ウサギの..今すぐにでも食べてしまいたいですが、今は我慢しましょうか』
誘うような甘い匂いにクラリと来るも、理性で押さえつけてジェイドはゆっくりと意識を微睡みに手放していった
だが慣れない場所と隣で眠るレイラの存在が気になってしまい、ジェイドは途中で目を覚ましてしまった
ジェイド『(いけませんね..どうも寝つけない)』
眠気が来るまで、と戯れにレイラの髪に触れていると、長い睫毛が揺れうっすらと深紅の瞳が顔を出す
『ジェイさん起きてたの..?』
ジェイド『お恥ずかしい話ですが眠れなくて。すみません、起こしてしまいましたか?』
『ううん、私はずっと起きてた。目閉じても眠れない..というか寝るのが怖い』
ジェイド『怖い..?何かあったのですか?』
『..最近怖い夢ばかり見るの。内容は全く同じ..』