第6章 *不本意トラベル*
エース『はぁぁぁぁ...頼むから軽々しくやんなよ』
『ん...私もただ好きな人にはしないし、させないよ...?エース達は特別、だから...』
どうだかな...これからそうなるやつが増えてもおかしくねぇし...まぁでも、今はオレたちがコイツの特別ならまだいい
これから増えても、オレたちよりも特別になるやつなんて出ない...って思うことにしよう
エース『....そろそろ寮に帰ろうぜ』
『分かった...』
鈍感お姫様の手をとって、オレはオンボロ寮までの道のりを歩き出した
オンボロ寮前
エース『到着』
『ありがとエース』
エース『どーいたしまして』
『今日色んなエースが見られて嬉しかった』
エース『お、おう...』
『ヤキモチ妬きな所とか可愛いかった...』
エース『可愛いって...って、オマエ...』
そういうところは分かるのか...!?とビックリして声が裏返りそうになった
『私でも分かる...ユウにヤキモチ妬いてた...でも、ごめん...今はどうしてもユウの方が...』
ま、そりゃそうだ...ユウとの付き合いの方が半日といえど長いからな。そんな事は分かってる....だからこそ
エース『明日からガンガン攻めてく。そんな差なくなるぐらいに』
『エース悪い顔してる...でも良い顔』
すると、"んっ!"と両手を広げるレイラ
エース『えっ?』
『おやすみのハグとキス、もっかいしよ...』
本日何回目かもわかんねぇため息をついて、オレはその小さな体を抱き締めて、触れるだけのキスをした。勿論唇に
『ほっぺたじゃないの?』
エース『オレとはこっち...な?』
『???分かった...じゃあまた明日ね、エース。おやすみ』
エース『おう...おやすみ』
レイラを見送った後、ハーツラビュル寮までの道のりは足取りが軽く感じた。今日はなんだか良い夢が見られる気がする