第41章 *不服ビジット*
ジェイド『僕のユニーク魔法は、効果を知ればほとんどの相手に警戒されてしまうので、あまり明かしたくないのですが..
僕のユニーク魔法"かじりとる歯(ショック・ザ・ハート)"は一度だけ相手に真実を喋らせる事が出来るんです』
グリム『ビャッ!?嘘がつけなくなるってことか!?』
ジェイド『..とはいっても、同じ相手に使えるのは1回だけ。1度使ってしまうと、2度と同じ相手には使えません。それに、魔法耐性が強い方やアズールのような用心深いタイプには効かないことが殆どです』
『ジェイさんのユニーク魔法、スゴい..』
ユウの膝から起き上がると、反対側に腰かけていたジェイドに肩を寄せる
ジェイド『ふふ..お褒めいただき光栄です』
レイラの腰に手を回して嬉しそうに頬を寄せると、一瞬部屋の空気がヒヤリと冷えこんだような感覚が漂った
『じゃあ、逆に隙がある人にはよく効くってこと?』
フロイド『そーそー。めちゃくちゃ怯えてるやつとか、ギャーギャー泣いてるやつとかには効きやすいよ』
ジェイド『ふふ、そうですね..』
『ワルい顔。そうやって怯えさせて契約違反の人たちにユニーク魔法使って"お話し"してたんだ..』
ジェイド『僕はあくまで真実を話していただくために仕方なく使っているんですよ?』
『ふふ..そういうところも好き』
アズール『そこ。良い雰囲気にならないでください』
腹が立ちます、とアズールは不機嫌そうに眼鏡をグイッと押し上げる。ジェイドはニヤニヤとアズールの嫉妬に笑みを深め、レイラは申し訳なさそうに耳を垂れ下げる
『ごめん..』
アズール『悪いと思っているなら今すぐ僕の所に来て下さい』
床に座り込むアズールが手を広げると、レイラは少し慌てながらベッドから飛び降り、その腕に包まれて後ろから抱き締められるような体勢で座り込んだ
アズール『..はぁ..』
『アズさん機嫌直して?』
アズール『暫くこのままでいいなら』
『いいよ』
ジェイド『ごほん!..ともかく、カリムさんは元々他人との距離感が近いタイプだったのですが、レイラさんが一緒に会話を繋いでくれたので、余計に隙を見せてくれたので、あっさりと僕の魔法にかかってくれました』