第41章 *不服ビジット*
スカラビア寮・空き室
カリムとジャミルが談話室から去っていた後、ユウ達も空き室へと戻り先程の結果の報告をしていた
アズール『お疲れさまでした、ジェイド。カリムさんとは"お話し"できましか?』
ジェイド『はい。やはり、アズールの予想通りでした。恐らくーーーカリムさんは誰かに魔法で洗脳され、操られています』
グリム『洗脳~~~!!??』
ユウ『操られている..?』
グリム『そんなことできんのか?』
ジェイド『ラギーさんのように身体を操る魔法とは別に、精神を乗っ取るタイプの催眠魔法も存在はします。しかし身体を操るものよりかなり高度な技術と魔力を必要とするので。使用できる魔法士はかなり限られていますが..』
フロイド『アズール並の魔力とテクがないとやれないよね』
アズール『僕でも人間のように自我が確立している生き物を操るのは、難しいと思いますよ』
グリム『でも、アズールみたいにすごいやつ、スカラビアにはいない気がするんだゾ。カリムのユニーク魔法も、水が出るだけの大したことねーやつだったし。ジャミルも成績は10段階のオール5って言ってたんだゾ』
『それがちょっとおかしいと思うんだよね..』
グリム『え?』
グリムが振り向くと、頭をユウの膝に乗せてベッドに横になっていたレイラが疑いの瞳で見上げていた
フロイド『じゃあ、誰が何のためにラッコちゃんを洗脳してんの?』
ジェイド『残念ながら、それについては聞き出すことができませんでした』
フロイド『ジェイドのユニーク魔法でも分かんなかったってこと?』
『やっぱりアレはジェイさんのユニーク魔法だったんだ..』
ジェイド『..フロイド、ユニーク魔法の内容を他人に明かすのは感心しないといつも言っているでしょう?』
アズール『..ま、ユウさんたちには種明かしをしても良いんじゃありませんか?魔法耐性のない人間は、たとえ真実を知っていても防げるものではありませんから』
グリム『なんか若干バカにされてる気がするんだゾ..』
『ジェイさん..教えてほしいな』
期待を込めた上目遣いの瞳がジェイドをまっすぐに見つめる
ジェイド『..はぁ、仕方ありませんね』
ユウ『レイラって、やっぱ凄い..』