第41章 *不服ビジット*
グリム『話を戻すけど、カリムが情緒不安定になったのは、マジフト大会と期末テストの寮順位が悪かったせいだって、ジャミルは言ってたんだゾ』
フロイド『え~?ラッコちゃんってそんなの気にするの?』
グリム『ラッコ..?』
ジェイド『カリムさんのことですよ。フロイドは海の生き物になぞらえたあだ名をつけるのが好きなんです。グリムくんのことも、丸々として愛らしいシルエットに親しみを込めて、"アザラシちゃん"と呼んでいるそうですよ』
丸々として、という言葉に若干腹をたてるグリムをユウはひょいと抱えて飛び付いていかないように腕に閉じ込める
フロイド『ラッコちゃんは、いつも太鼓叩きながらニコニコしてるからラッコに似てるでしょ』
アズール『そうですね。彼はいつも朗らかで、成績が悪かった程度で情緒不安定になるタイプには思えません。やはり、原因は別にある可能性が高そうですね』
『シロさんのこと、もっと知らないとね』
アズール『ええ..ジェイド、少しーー彼と"お話し"してきてもらえませんか?』
ジェイド『かしこまりました。ジャミルさんは難しいかもしれませんが、カリムさんなら素直に僕と"お話し"してくれるかもしれません』
『"お話し"?』
アズール『レイラさん、貴女もジェイドと共にカリムさんとお話ししてきてくれますか?彼は恐らくこの中で貴女に一番心を許している。ジェイドと彼の"お話し"を円滑にするためにも、貴女の力が必要です』
『...ん、分かった』
フロイド『じゃあ、その間にオレはウミヘビくんに遊んでもらおっかなぁ』
アズール『それはいい。僕も一緒にお相手していただくことにしましょうか』
『『『ふふふ...』』』
グリム『こいつら、ずっと目が笑ってねぇんだゾ』
ユウ『ま、まぁ味方になれば心強いから..』
『でもああいうワルい顔の3人も好き』
ユウ『え"..』
グリム『お前趣味悪いんだゾ..』