第41章 *不服ビジット*
アズール『あぁ..カリムさん!なんて懐が深くてお優しい方なんでしょう!勿論ですとも。僕が教えられることであればなんなりと!』
ジェイド『料理や掃除のお手伝いなら、僕達に双子にお任せください』
フロイド『そーそー。いつも店でやってるから得意だしぃ』
カリム『そいつは助かる!ジャミルの負担も減るだろう』
ジャミル『俺のことはいいから..!ああもう!全然聞いてないな』
カリム『よし、早速だがアズールの胸を借りて特訓だ!荷物を置いたら庭に来てくれ』
アズール『了解しました。スカラビアのみなさん、どうぞお手柔らかに..ふふ..』
スカラビア寮・空き室
その日の夜、特訓を終え夕食も済ませたユウ達は空き室へと戻ってきていた
グリム『今日はご機嫌カリムだったんだゾ』
アズール『ええ。僕が知る"いつもの"カリムさんでしたね』
グリム『機嫌が悪いときのカリムは、もっと目もつり上がってて怖い感じで喋ってるんだゾ』
ジェイド『ーーーそれは機嫌の良し悪し、なのでしょうか?』
フロイド『どうゆうこと?』
ジェイド『カリムさんはフロイドのように気分の浮き沈みが激しい印象が余りないものですから..』
もっと別の要因が..と思考を巡らせていると、会話の輪から外れ窓際に寄りかかるレイラが一点に何かを見つめていることに気づいた
ジェイド『レイラさん?』
『..ん、ごめん。話聞いてるよ』
ジェイド『その花瓶に生けられている花がどうかしたんですか?』
月明かりに照らされ、淡く幻想的に光る真っ白な花をレイラは愛おしげに見つめて、花びらをそっと撫でる
『キレイでしょ?これ、シロさんと夜空を絨毯で飛んだときにシロさんがくれたの。"これは自由の花だ。きっとお前に良く似合う"って..』
ジェイド『それはそれは..』
アズール『良かったですね』
フロイド『確かにクリオネちゃんに似合うよそれ』
ギリギリギリギリ...
グリム『おいお前ら、シーツ握りしめるんじゃねぇ..破れる』
ユウ『笑顔繕っても内心激おこなんだろうなぁ..とりあえずこっちおいで』
『ん』