第41章 *不服ビジット*
スカラビア寮
グリム『げ..あそこにいるの昨日追いかけてきたやつらなんだゾ』
フロイド『あ、絞めちゃう?』
アズール『ダメですよ。今は上手くスカラビアに入れるように振る舞わなくては』
いきますよ、とアズールを筆頭にユウたちはスカラビア寮前に立つ寮生に近づいていった
アズール『こんにちは、お邪魔します』
『『!!!???』』
スカラビア寮生A『昨日俺らをボコボコにしたオクタヴィネル寮のやつら!』
スカラビア寮生B『スカラビアに何の用だ!』
アズール『ああ、みなさん。昨晩は失礼しました。みなさんがか弱い動物を一方的に苛めているように見えたものですから、心優しい僕は咄嗟に庇ってしまったのですが..』
『ぅぅ..』
ユウ『大丈夫だよ』
ジェイド『貴女に危害が加えられないように僕たちがちゃんとお守りします』
『ありがと..』
アズール『よくよく考えたんですが..オンボロ寮の3人はスカラビアから魔法の絨毯を盗み出した窃盗犯ということが分かりまして。間違いに気づいた僕は、責任をもってこの窃盗犯を引っ捕らえ、魔法の絨毯をお届けにあがったということです』
スカラビア寮生A『そ、それは..』
スカラビア寮生B『ご協力ありがとうございます..?』
昨日の夜とは一変した態度に寮生たちは動揺を隠せないでいた。すると、寮の入り口からこちらへと向かってくる1つの影が現れた
ジャミル『おい、お前たち。そろそろ朝の特訓の時間だぞ。集合に遅れるとまたカリムに..!!??』
アズール『おや、ジャミルさん!こんにちは、ご機嫌いかがです?』
ジャミル『アズール・アーシェングロット..!それに、リーチ兄弟。一体、何故ここに?』
予想もしていなかったオクタヴィネルの3人の来寮に驚きながらも、あくまで冷静を貫きながら尋ねる
ジェイド『僕たちの故郷は、冬に帰省が困難な立地でして』
フロイド『毎年ホリデーは寮で過ごしてるんだぁ~、あはっ』
ジャミル『なん、だって..?』
アズール『ところで、カリムさんはどこにいらっしゃいますか?魔法の絨毯をお届けにあがったのですが..』
ジャミル『えっ、あ、あぁ。届け物なら俺が預かろう』