第6章 *不本意トラベル*
また耳元で囁かれて、体が勝手にビクッてなった。顔を上げてライオンさんを睨むと、ニヤニヤと意地悪そうな顔してた
離れようとしたけどライオンさんの力が強くて全然ビクともしない
?『良いのか...?俺が離れたらまた一人だぞ...?』
『ぁぅ....それは...や...』
一人になりたくなくて、ライオンさんの服にしがみついた
?『それでいい...』
ライオンさんの胸に顔を寄せながら、耳元で嬉しそうな声を聞きながら頭を撫でられる
次第に眠くなってきて、意識が飛びそうになってきた
?『....寝ろ』
カクンカクンしてるのに気づいたライオンさんに優しい声で言われて、そのまま誘われるままに目を閉じた
ユウ『....て...きて...』
誰か呼んでる...?聞き慣れた声...
グリム『..いっ!...るんだゾ!!』
ユウ『レイラ...っ...起きてっ...!』
フワフワした意識が段々とハッキリしてきた。目を開けると、ユウ達が心配そうに私を見てた
あと近い
『ユウ...?みんな...?おはよ~』
エース『おはよ~って...呑気な奴だな』
デュース『仕方ないだろ。疲れが出たんだ』
『お話終わったの?』
ユウ『あ、うん。終わったよ...それとね、レイラに良い報告があるんだ』
『なぁに...?』
グリム『レイラっ!オレ様とユウ、そしてオマエも、明日からこの学校の生徒として通えるんだゾ!!』
グリムが興奮しながら私のいるベッドまで飛び込んできた。思わずキャッチしたけど...モフモフ...
ん?何かグリムの首、キラッとした
『グリムの首輪についてる宝石も関係ある?』
デュース『あぁ。僕達生徒は本来、魔法石のついたマジカルペンを使って魔法を使うんだが』
エース『コイツの肉球じゃ掴めねーからってことで学園長が特注で作ったんだと』
『そっか....良かったねグリム』
へへんっ!と胸を張って自慢げにしてるグリムを撫でると、嬉しそうに"ふにゃぁぁ~"と鳴いた
ユウ『あとね、レイラにはこれ』
『あ...私の...マジカルペン...?』
ユウから手渡されたのは、グリムと同じ紫色の宝石がついたマジカルペン