第37章 *スカラビア寮編~熱砂の策謀家~到来ホリデー*
リドル『!!..突然何だい、フロイド。何も知らないくせに、口を挟まないでくれないか。不愉快だ』
突然背後から現れたフロイドに驚きつつも彼の発言に気を害したのか、顔をしかめて向き直るとレイラへの抱擁を解いて自身の背で隠した
ジェイド『そうですよ。ご家庭の事情に無闇に首を突っ込むものではありません』
フロイド『え~?だってさぁ、ジェイド。いつも同じメンツで年越しすんの、つまんないじゃん。アズールも、金魚ちゃんなら小さいから飼っていいって言うと思うし~』
その瞬間、リドルの纏う雰囲気がピリッと冷たいものに変わるのをレイラは肌で感じた
リドル『今、何とお言いだい?ハーツラビュルの長たるボクに、よくそんな口がきけたものだね
今すぐ首をはねてやる!!!』
激怒の証拠である顔を真っ赤に染めながら、ギッと目の前のフロイドを睨み付けると、慌ててケイトやトレイが止めにかかる
ケイト『ちょ、リドルくん。ここで喧嘩はまずいって!』
トレイ『落ち着け、リドル。またあいつのペースにハマってるぞ』
『リドルさん、どうどう...』
リドル『うぎぃぃぃ...!』
ケイト『えぇーっと、フロイドくんたちの実家って確か珊瑚の海だよね?何で帰らないの?』
ジェイド『アズールと僕たち兄弟の故郷は珊瑚の海の中でも北の方でして、この時期は海面が流氷で覆われるんです』
フロイド『そーそー。流氷があると帰んの大変なんだよねぇ。あと、帰ってもつまんないし。だから、オレたち3人は氷が溶けた春休みに帰ることにしてんだ』
トレイ『へぇ、海の下に実家があるっていうのも色々大変なんだな』
リドル『ふん、オクタヴィネルと一緒に年越しだなんて、絶対にごめんだね!ボクはこれで失礼する。みな、よいホリデーを』
若干顔の赤みが治まったリドルはフロイドたちのいる空間から早く抜け出したいのか、サッと背を向けて立ち去ろうとした
『あ、リドルさん。ちょっと待って..』
リドル『なんだい』
『ホリデーの間会えないから、バイバイの挨拶も兼ねて、キスしよ?』
リドル『はぁっ//!?!?』
エース『ま、そうなるわな..』
ユウ『レイラのキスは突然っていうか、突拍子もないというか..』