第37章 *スカラビア寮編~熱砂の策謀家~到来ホリデー*
レオナ『そうかよ..はぁ』
『レオさんは何で私を連れてこうとしたの?』
レオナ『..実家のやつらがお前と話したいらしいからな..それに、チェカのやつも会いたがってたんだよ』
『レオさんは?レオさんは私とホリデー過ごしたい?』
レオナ『..まぁ、お前となら悪くねぇだろうなとは思ってる』
『んふふ..ありがと』
ジャック『なあ、たまにあいつが恐ろしく感じるのは俺だけか?』
エース『いや、俺も思うわ』
デュース『キングスカラー先輩があんな顔をするなんて..』
エース達の視線の先にはレイラを愛おしげに見つめながらワシャワシャ髪を撫でてやるレオナの緩んだ顔があった
『ん?レオさん、荷物ないの?』
レオナ『あ?財布とスマホがありゃいいだろ。私服は実家に置きっぱなしだし』
グリム『こいつはこいつで極端なんだゾ』
エース『宿題すら持って帰らない開き直りっぷり..』
レオナ『宿題なんて休みが明けてからやりゃいいんだよ。ホリデーは休むのが仕事だろ?じゃあ、俺はもう行くぜ』
『レオさん..』
レオナ『なんだ、寂しいか?』
『..むぅ、平気だもん』
レオナ『ほぉ..言うじゃねぇか。ああ、帰る前に1つ忘れもんをしたな』
『なに..んっ..』
レイラの腰を引き寄せると、噛みつくようなキスをして満足げに笑った
レオナ『ふ、じゃあな』
『良いホリデーを、レオさん。また来年ね』
レオナは最後にヒラヒラと手を振りながらレイラたちに背を向けて去っていった
ジャック『真面目にやりゃ何でもやれる実力がありながら何でやらねぇんだあの人は。俺はきっちり終わらせてくるぜ。お前らもサボんじゃねぇぞ、じゃあな』
『待ってジャック..』
ジャック『なんだ?』
『ジャックとのキス、してない』
ジャック『はぁ//!?お、俺はしねぇぞ!』
『ダメ..?暫く会えなくなるから..キス、したいのに』
ジャック『だ、だからってこんな大勢の人前で..っあ~分かった!分かったからそんな泣きそうな顔すんじゃねぇよ..俺はお前のその顔に弱ぇんだ..』
恥ずかしさからキスを拒むジャックだったが、レイラの目尻に涙が溜まっていくのを見て、その羞恥をその場限り捨てることにした