第37章 *スカラビア寮編~熱砂の策謀家~到来ホリデー*
机に高々と積み上げられた宿題の冊子の多さにデュースはげっそりとしながら見つめた
エース『そういやユウってまだ元の世界に戻る方法見つかってないんだろ?』
デュース『ということは、ホリデーは二人で過ごすのか』
グリム『おう、ゴーストたちとご馳走を食べまくる約束してるんだゾ!』
エース『なるほどね。確かに学園にはゴーストがたくさんいるし、二人ぼっちってわけでもないか。レイラはホリデーに何して過ごすわけ?』
『あ、二人には言ってなかったね。実はね..』
エース『マジで!?半分ここに残んの!?』
デュース『だが帰るときはどうするんだ?闇の鏡は今日しか開かないぞ』
『んとね、クロさんとママがお話しして、私が帰る日に学園にママが用意した転送魔法を出現させる許可をもらったんだって』
エース『お前のママすげぇな..そっかぁ残んのか..ユウ、羨ましいなぁ。てことは三人とゴーストたちでホリデーパーティーか』
ユウ『監督生特権』
デュース『ん?でも、学園が休みになるということは食堂や購買も休みになるんじゃないか?』
『...あ、忘れてた』
グリム『オレ様たちのご馳走はどうやって調達すりゃ良いんだ!?』
ユウ『冬休みにひもじい思いはしたくないなぁ..学園長が何も考えてない、なんて思いたくないけど』
エース『今なら鏡の間にいるんじゃね?行ってみようぜ』
鏡の間
帰るための闇の鏡が今日のみ解放されているということで、鏡の間には帰省する生徒達で溢れていた
デュース『もう帰省する生徒でいっぱいだ』
エース『はは、なんかみんなそわそわしてんねー。さて、学園長は..っと』
キョロキョロ辺りを見回すと、何故か今にも南国へ出掛けていきそうなアロハシャツと帽子に身を包んだクロウリーが、鏡の前で行列を為す生徒たちに声かけをしていた
『『『めっちゃ浮かれてる~~~!!』』』
エース『この真冬にアロハシャツって!南国に遊びに行く気満々じゃん』
デュース『浮かれた気持ちを隠す気がゼロ過ぎるな』
グリム『やいやい、学園長!話があるんだゾ!』