第37章 *スカラビア寮編~熱砂の策謀家~到来ホリデー*
『..今年はオンボロ寮でユウと一緒にご馳走食べてね』
グリム『むぎゅ..いきなり抱き締めるんじゃねぇんだゾ..』
ユウ『...あれ?ってことはレイラも帰っちゃうってこと?』
『ユウ、私が帰っちゃうの..や?』
ユウ『くそぅ!あざとい顔して!!(うん、ちょっと寂しいかな)』
グリム『おい、心の声出ちまってるゾ』
ユウ『ごほん!...えっと、寂しいかな。でもレイラだって家族と年越しを過ごしたいだろうし。おうちに帰ってゆっくりするのが良いよ』
『..実はね、ちょっと悩んでたんだ。パパやママには会いたいし、聞きたいこともいっぱいある。でも、ユウ達ともまだ離れたくないし、二人ぼっちにもしたくない』
ユウ『レイラ..僕らを想ってくれるの?』
『だって大事な人達だもん』
グリム『お前ぇ~~..』
歓喜に涙したグリムが腕の中に飛び込み、甘えるようにスリスリと首もとに擦り寄る
ゴーストA『お前さん優しいねぇ..』
『くすぐったい..だからね、一回パパ達に相談してみたんだ。そしたら、ホリデーの半分は学校に残って、年明けも含めたもう半分は帰るのはどう?ってなった』
ユウ『ということは..』
『暫くは一緒』
ユウ『あ"り"がどう"レイラ~っ!!!!』
『うぎゅ..っ』
グリム『ぶなっ!』
教室
クルーウェル『いいか、仔犬ども。明日からのホリデーバケーション..久々に実家に戻れてはしゃぐ気持ちは分かる。だが、はしゃぐ余りに宿題を忘れて遊び呆けるやつが毎年いる!そういう仔犬にはキツイお仕置きが待ってるからな。気を抜きすぎないように』
『宿題ちゃんとやろうね』
エース『え、何でオレら見て言うの?』
『...』
エース『レイラさぁん!?』
クルーウェル『一時帰宅には闇の鏡の使用が認められている。荷物をまとめたら各自鏡の間へ行くように!』
『『『は~い!!』』』
授業終了後、クラスメイトたちと暫くの別れを惜しんだり、休暇中の予定を話し合ったりと教室はザワザワと盛り上がっていた
エース『は~、やっと窮屈な寮生活から解放される~!』
デュース『うっ、流石ナイトレイヴンカレッジ。宿題の量が多いな』