第36章 *閑話カームデイ7 ~アズール~* 注:裏表現
彼女が完全に寝たのを確認すると少しだけ抱き締める力を緩めて、あどけない顔で寝息をたてるレイラさんを見つめる
事を終わらせたことによって、ようやく自我というか、冷静になったというか。とにかく先程までの自分の言動を急に思いだし、途端に羞恥心が込み上げてきた
いやいや、最近の僕はどうもおかしいと思っていたが、今日のは特に酷い有り様だ
いくら彼女が好きだからといって、甘えまくって泊まらせた挙げ句、交尾にまで事を運んでしまうなんて。初めてにしては問題なく出来たから良かったものの、もし彼女を傷つける結果になったら、きっとこの先僕は生きていけなかっただろう
最初はそのつもりがなかったとしても(交尾に関してはその気は少しだけあったが..)、本音の言動を引きずり出されてしまう
彼女の前では不思議と取り繕いや気張った心が呆気なく崩れ去る。それも彼女の内に秘めた力なのかもしれない
本当に恐ろしい人だ。でも愛おしい..
そう思うと冷静でいられなくなるのが僕の悪いところだ
再び興奮が駆け巡り、目の前の彼女を貪りたくなる。だが我慢だ..今ここで無体を働くわけにはいかない
アズール『..はぁ..可愛い..』
ならせめてキスをするだけなら..
起こさないように首筋に顔を埋めて、そっと口づける。それから服越しに胸元から腹へ、そして肩や腕、手の甲から指先へと..最後に唇へ
アズール『..ふふ..ははは..。はぁ..ここも、ここも..全て柔らかくて温かく、良い匂いがする。なんて可愛い..』
好きです..好きですよレイラさん..
このまま貴女に溺れて気でも狂ってしまいたい。そうすれば優しい貴女は僕を見放す事はできず、ずっと側にいてくれるでしょう?
それかいっそのこと、その腹に僕の稚魚を孕ませてしまえば..
ああ、いけないいけない。落ち着けアズール..もっと関係を深めてからにしないと
でも本当に全てが愛おしいんです..そんな貴女を今夜手に入れられたことが嬉しくてしかたない。まだ心の奥底までは手にはしてないがいずれ必ず..
アズール『本当の意味で貴女の全てを手にいれる』