第35章 *閑話カームデイ6 ~ラギー~* 注:裏表現
ナイトレイヴンカレッジ・中庭
グリム『ま、そりゃユウが悪いな』
『む...』
グリム『どうせ最近お前が他のやつとイチャついてるのが気に入らなくて軽く暴走しただけなんだゾ』
『む...』
レイラはグリムを腕に抱えながら中庭を散策していた。あの後ユウが寮から出ていったのを見計らい、大食堂で朝食を終えて食後の散歩がてら歩いていたのだ
『はぁ...』
グリム『でも珍しいじゃねーか。確かに毎度ああいう事はされたくねーだろうが、お前ユウに触れられるの普段嫌がらないだろ』
『今日..なんか変なの..』
グリム『疲れが溜まってるから機嫌悪かったんじゃねーのか?』
『ううん..体は楽、のはずなんだけど。こう..ゾワゾワ這い上がってくる感じ..ユウに触られて気持ち良かったんだけど..いつもより深く感じちゃって..なんか、怖かった』
グリム『お前それって..』
『っ...!!っはぁ...っ!!』
グリムが言いかけたその時、レイラの体は電流が走ったようにビクッと跳ね、ガクガクと足を震わせてその場で座り込んでしまった
グリム『お、おいっ!どうしたんだゾ!?』
腕から抜け出したグリムは慌ててレイラの側に寄り顔を覗きこんだ
するといつも以上に甘い香りが辺りにぶわっと広がり、グリムは一瞬気を失いそうになった
グリム『ふな"っ!?なんだこの匂い..甘くて良い...じゃなくて、薬は飲んだはずなんだゾ!?』
『はぁっ...はぁっ..//グリ、ム..』
グリム『顔も真っ赤なんだゾ。風邪..にしてはどっか変だ』
『ふぅっ...はっ...熱いっ..熱いよ...//』
何が起きているかも原因も分からず、グリムはワタワタと慌てることしかできないでいた
グリム『オ、オレ様じゃどうすることもできねー..こんな時にユウがいたら...そうだ!レイラ、エース達を呼んで来るから、お前はどっか隅っこに座って待ってるんだゾ!!』
グリムは急いでハーツラビュル寮へと向かうために鏡舎へと走っていった
メインストリート
休日ともあって人通りの少ないメインストリートをグリムは必死になって走っていた
グリム『ふなっ、ふなっ、鏡舎ってこんなに遠かったか?...ぶな"っ!!!』