第34章 *閑話カームデイ5~ジャック~*
俺と反対側に腰掛け、同じくレイラの頭を撫でるユウの瞳は、本気でレイラを想う"愛おしい"という感情で溢れていた
それを見て俺はある1つの決心をした。小さなことかもしれねぇが、これからを考えてやはり俺は真正面から挑みたい
ジャック『なあ、ユウ』
ユウ『ん?』
ジャック『..俺は..さっきレイラに想いを伝えた。"好きだ"って..』
ユウ『..そっか..ジャックも好きになっちゃったか。あ~もう、この子は本当に人を惹き付けちゃうな。まあ、薄々感じてはいたんだけどね』
ジャック『だからこれからはそういう意味で、俺達はライバルだ』
ユウ『分かった、受けてたつよ。ふふ..それにしてもエースも同じように宣戦してきたなぁ..』
ジャック『あいつらみたいに人前で恥ずかしげもなくイチャついたりしねぇよ』
『ん..ぅ..』
ユウ『あ、起きた』
『あ..れ..ユウがいる..』
ユウ『おはようレイラ。ジャックがオンボロ寮まで連れ帰ってきてくれたんだよ』
『ん..そっか。ジャック、ありがと。おはようのハグとキスして?』
ジャック『は!?お、俺か!?』
ユウ『起き抜けのレイラいつもこんなんだよ。ジャック、してあげて。今回は譲ってあ"げる"がら"ぁぁぁぁぁ』
途中からゾンビみたいな声を出すユウを尻目に、レイラに視線を戻すと、期待の眼差しで俺に手を広げて待っている
くそ..腹立つが可愛い..
そんなレイラに俺の心が揺らがないはずもなく、まるで吸い寄せられるようにその体を抱き締めた
やっぱり小せぇ..なのに柔らかくて、首元からする良い匂いに噛みつきたくなる
ユウ『凄い尻尾振ってるねジャック。言っておくけど、ここで盛んないでよね』
ジャック『分かってる..ったく、お前らじゃねぇんだ』
そうだ..こんなとこで盛るかよ
『ジャック..』
ジャック『ああ..』
俺がレイラを抱くときは..
『んっ..』
誰の邪魔も入らない俺の縄張りにちゃんとこいつを持ち帰った時だけだ。その代わり、その時は容赦はしないから覚悟しとけよレイラ
fin
もうちょい絡ませたかったんですが、力尽きました