第33章 *終曲オクタヴィネル*
グリム『レイラ~!向こうにでけぇ恐竜の骨みたいのが置いてあったんだゾ!』
突然向こうからグリムが大声をあげながら走ってきたため、アズールは慌ててバッとレイラから距離をとった
アズール『(良いところで邪魔が...っ!)』
ジェイド『それは恐竜ではなくシードラゴンという海のモンスターですね。海の魔女の洞窟の入り口は、シードラゴンの骨で出来ていた..という言い伝えがあります』
フロイド『あっちに海の魔女の大釜のレプリカとかもあるよ』
大釜と聞いて、デュースが早速反応を示すと、エースが"海の中でどうやって温めんの?"とフロイドに尋ねる
フロイド『えーわかんね。アズール、説明して~』
アズール『いいでしょう。僕のツアーガイド代は高くつきますよ』
待ってましたと言わんばかりにアズールは得意気な顔で次から投げ掛けられる質問に意気揚々と答えていった
ジェイド『では次のフロアへ行きましょうか』
ぞろぞろと全員で移動する中、レイラはそっとアズールの横へ並び立った
アズール『(はあ..彼女に気持ちを打ち明けるチャンスが..)』
『アズさん』
アズール『!!??ど、どうしました?』
『今度二人きりでいっぱいお話しよ。アズさんのこともっと知りたいし、私のことも知ってほしい』
アズール『ええ..ええ、勿論です!』
『その時に..今度こそアズさんの気持ち、教えてね』
アズール『!!』
えへへ、と笑うと颯爽と先に行ったユウ達の所へ泳いでいった
アズール『(やばい...顔...熱い..//)』
フロイド『あれ?アズールいなくね?アズール~!!』
アズール『っ、今行きます!!』
モストロ・ラウンジ
その後、アトランティカ記念博物館を隅々まで見学し終えたユウ達は、アズールの提案で一息入れがてらモストロ・ラウンジへと来ていた
そこは開店直後というのにも関わらず大勢の客で賑わい、従業員のオクタヴィネルの寮生たちも笑顔であるが、忙しなく対応していた
エース『ぅえっ!?なんでこんなに混んでるわけ?』
ジェイド『おや、早速"例の宣伝"が功を奏しているようですね』
ジャック『例の宣伝?』
『新しいこと始めたの?』