第32章 *抹消パスト*
ジャック『とにかく、写真を持ってくるって約束は果たしたぜ。お前が出した条件を完璧にクリアした。だが、俺はやっぱり盗みはしたくねぇ。アズール、あんただって、非合法なことはしない主義なんだろ。責任とって、元の場所に戻してこいよ』
『私も付き添うよ?一人じゃない方がアズさんも良いでしょ?』
ユウ『僕も付き合いますよ』
アズール『...分かりました。でも、どうか画像ソフトで僕を消した写真にこっそり差し替えさせてください』
レオナ『は、往生際悪いぜ』
ジェイド『そうですよ。記録は大切なものですから』
フロイド『ねーねー、いつ行く?みんなで行くんでしょ。エレメンタリースクールの遠足以来の、アトランティカ記念博物館。楽しみだな~』
『アズさん、まだハグしてた方がいい?』
アズール『...はい』
『分かった』
アズール『はぁ...柔らかくて..良い匂いだ』
フロイド『なんか小声で変態くさい言葉聞こえたんだけど気のせい?』
ジェイド『さあ?』
グリム『...すんすん、すんすん..』
エース『..ん?グリム、なに地面に鼻擦り付けてんの?』
ユウ『なに?もしかしてまた?』
ユウの予想通りリドル達の時と同様、グリムは足元に落ちていた黒い石を手に取ると、嬉しそうに口にいれてその味に大興奮していた
グリム『う~ん、これは..こってとしていながらパンチの効いた塩辛さもあり..マニアにはたまらないお味!なんだゾ!』
デュース『あっ!お前、また拾い食いしてるのか!?』
エース『もう止めるのも馬鹿馬鹿しいっつーか、やっぱモンスターの味覚ってよくわかんね』
『[あれ、美味しそうだね...]』
アズール『レイラさん?』
『...っ、え?あ、何でもない、よ...』
ジェイド『さあ、みなさんお疲れでしょう。今日のところはもう体を休めるためにも寮に帰りましょう』
フロイド『アズールも疲れてんだろうし、ちゃんとベッドで寝ようね』
アズール『ちょっ...引きずらないでくださ、引きずるな!!』
ユウ『レイラ、僕らも帰ろう?』
『ん』
エース『もうヘトヘトだわ..』
ラギー『その前に最後の雑用仕事っすよ』
グリム『ふな"っ!?』