第31章 *動転ヒステリック*
〔レイラ〕
[はァ...今回の彼は相当馬鹿なのかナァ?君から黒ウサギの力を引き離せるわけないダロ?]
『っ...ぅ...』
[おやおヤ、随分とお疲れ気味のようだネェ...彼に散々いたぶられた後だから仕方なイ]
『早く..戻らないと』
[どこニ?どこに戻るカナ?彼を助けるなんて言わないでネ?君はなにもできなかったじゃないカ。氷の魔法がボク以外の救う方法だと分かったまでは良いけど、肝心なときに出せないようじゃ役には立たないヨ]
分かってる。すぐに発動できなくて..みんなに迷惑かけて..結局また...
何も出来なかった..自分がやになる
[ボクに体を預けてくれればまた解決してあげるヨ?]
『信じれない..っ...だってアズさんのこと、』
[うン、だいぶ力も戻ってきたし今度こそ死ぬまで食い尽くせるネ]
『絶対させない..!』
[おっと...君も抵抗力がついてきたカ。でも今から見せる記憶を見てそれが保ってられるかナ?]
『ぁっ...!!』
頭が痛いっ...!あの時と同じ..っ!
真っ暗になった景色が色づいていく
今度はシルエットじゃない..はっきりと見える
またあの大勢の人が..知らない人。囲まれてるのはやっぱり私..
小刻みに震えてる私に...
バシッ!!
『いっ!!』
?『ほら立てよ!!』
『ゃ...っ..やめて...ぁ"っ!!』
ドカッ!!
?『おらおら、立てって言ってんだろ!』
?『そんな殴ったり蹴ったりしてたら立てるもんも立てねぇよ。ギャハハ!!』
?『お前らその辺にしろ。貴重な兵器だぞ』
?『いいじゃねぇか。今のうちに痛みに慣れとく教育だよ教育!!それにいつ能力を発動されるか分かんないからな』
『っが!!げほっ..!ぅっ..ぇ..っ』
?『お前が悪いんだぜ?黒兎なんて今やどこに売っても高値なんだからな』
『っ!!お母さ..っ、お父さ..助けて..お願いっ!!』
倒れた私が手を伸ばす先...お母さんとお父さんがいる
でも二人は助けてくれない..ただ傷ついていく私を楽しそうに見てるだけ...楽しそうに...
楽しそうに...
まるでいらないものを捨てれてスッキリしたような、晴れやかな顔