第31章 *動転ヒステリック*
リーチ兄弟が退散していったところで、ユウ達も写真をアズールに渡すために学園へと戻っていった
ユウ『これで勝ちだね』
『でも、やな予感する..』
エース『やな予感って?』
『ゾワゾワする..リドルさんやレオさんの時みたいな..』
デュース『!!それって..』
『早く戻ろう』
オクタヴィネル寮
いつも澄みきったオクタヴィネル寮を囲む海がどす黒く濁っていく
アズール『そこのお前の雷の魔法、その隣のやつの運動能力。全部、全部僕に寄越せぇ!』
?『ひぃぃぃぃ~~!!』
周りにいた何人もの生徒達がアズールに手を翳されると、シュワアアという音の後にバタバタとその場に倒れ次々と気絶していった
ラギー『アズールくん、みんなから何を吸ってんすか!?吸われたやつらが次々倒れていく!』
レオナ『あいつのユニーク魔法、契約書を介さないと他人から全ての能力を吸い取っちまうようだな。契約自体が、魔法の効果を制御する役割を果たしてたんだろう』
ラギー『ええっ!?怖すぎじゃないっすか?』
レオナ『ああ。そんな禁術クラスの魔法、反動であっという間にブロットの許容量を超えるぞ』
そこに人間体へと戻って異変を察知したリーチ兄弟が走って戻ると、目の前の現状に焦りを隠せないでいた
ジェイド『アズール!貴方なにをしているんです!』
フロイド『うわ、何これ、どーなってんの?』
そして同時にユウ達もオクタヴィネルへと戻り、真っ黒に染まった寮とアズールの変容を目の当たりにした
エース『げっ、何だこの騒ぎ!?』
デュース『アズールが暴れてる..のか?』
『みんな倒れてる..アズさんがやったの?』
グリム『ヒェェ..レオナ!さてはお前がいじめたんだゾ!?』
レオナ『俺のせいかよ..お前らが契約書を砂にしろっつったんだろ』
アズール『ジェイド、フロイド。ああ、やっと戻ってきてくれたんですね。そこのバカどものせいで、僕の契約書が全て無くなってしまったんです。だから、貴方達の力も僕にください。ねぇ、僕にくださいよぉ!』
ジェイド『お待ちなさい。貴方のユニーク魔法は強力すぎるがゆえに、契約書なしには制御できないはず。そんなことをすればどうなるか、自分が一番よく分かっているでしょう!』