第30章 *出航ストラテジー*
中庭
身支度を終えたユウ達は、作戦を決行するためにまずはエース達を集めて中庭に集合していた
『『『....』』』
昨晩たてた作戦の内容を伝えると、余りの突拍子のなさにエーデュースコンビとジャックは最初言葉が出ないでいた
ジャック『...お前、本気か?』
『じゃあ博物館にゴー』
エース『いやいやいや。海の中に写真取りに行くのはリーチ兄弟がいるから無理ゲーって話になってたじゃん!?』
デュース『さすがの僕も、無謀すぎると思うが..』
グリム『チッチッチッ..いいかお前ら、まずオレ達の作戦を..ゴホン!ゴホンっ』
急に咳き込み出したグリムにエースが"風邪?"と聞くと、昨日大声を出したせいだと言って改めて作戦の概要を説明し出した
『『『え~~~っ!?!?』』』
ジャック『マジかよ、それ。お前ら思いきった行動に出過ぎでしょ』
デュース『すげーな。ユウ達のこと、改めて根性のキマったやつだと思った』
ジャック『しかし、本当にそれで上手く行くのか?』
デュース『ここまで来たら、もう二人のアイデアに賭けてみるしかないだろ。日没までにもう時間がないし』
エース『確かに、何もしないで日没をまつのはやだしね』
ジャック『..分かった。ここでウダウダしてても何も始まらねぇ。ユウ、レイラ、お前ら本当に腹を決めたら一直線なやつだな』
エース『ちょっと思い切り良すぎなとこあるけど。よっし、んじゃ、行きますか!』
アトランティカ記念博物館
『『『休館日!!??』』』
やる気全開でアトランティカ記念博物館に訪れたユウ達だったが、不幸にも博物館の前に"休館日"の立て札が大きく飾られていた
ジャック『おいおい..間が悪すぎるだろ』
『そういえばここに来るまでに..ジェイさん達に会わなかったね。知ってたのかな..』
エース『いや~~それはどうだろうな』
ジャック『ここまで来て、尻尾巻いて帰れってのか?』
エース『..ちょい待ち、オレに考えがある』
『エース?』
エース『何とかしてみるから見てて』
レイラの頭を一撫ですると、エースは一人博物館前に立つ警備員の人魚達の元へ泳いでいった
『エース..まさか..』