第29章 *悪計コンセンサンス*
後ろから手が伸びると、腕輪を1つ取るとレイラの腕にそっとつける
レオナ『...お前には派手すぎるな。今度似合うものを買ってきてやる』
『そんな..悪いよ』
レオナ『俺の勝手だ。気に入らなかったら捨てればいい』
『ダメ..ちゃんとつける....ありがと』
こうして贈り物の約束を取り付けたレオナは上機嫌にベッドへと戻っていった
『これはこっち...って、レオさん財布置きっぱなしはダメだよ』
グリム『どれどれ..ふなっ!こ、こんだけあれば..』
『こら』
ラギー『ダメ。それはオレが狙って..じゃなかった。無くなったらすぐバレるんすからね。レオナさんも、貴重品を出しっぱなしにするのやめろっていつも言ってるのに。盗られてからじゃ遅いんすよ!』
レオナ『るっせぇな。俺のお袋か、てめーは。別に盗まれたって大したもんじゃねぇし、どうでもいいだろ。俺から盗む度胸があるやつは、盗めばいい』
ラギー『大したもんだから言ってんすよ!1マドルを粗末にするやつは、1マドルに泣くんすからね』
これだからお坊っちゃん育ちは..と呆れと悪態を小声で呟くラギーの言葉に、レイラはあることを思い出す
『忘れてた』
ユウ『ん?』
『ユウに話すって言ってたやつ』
ユウ『あぁ..それで、何の話なの?』
『黄金の契約書の弱点について..』
グリム『なに!?』
『あれ無敵じゃないんだよ..だから金庫に入れてる』
ユウ『??』
レオナ『..はっ!はははっ!そうか、なるほどなぁ!お前、面白いこと考えるじゃねぇか』
唯一意図を察したレオナが笑い声をあげると、グリムがどういうことだ?と小首をかしげる
レオナ『つまり..』
グリム『なるほど~~!!なんだゾ!無敵の契約書の弱点が分かった今、早速オクタヴィネルに殴り込みに..』
ラギー『問題がもう1つあるっす。レイラちゃんの予想が当たってたとしたらリーチ兄弟が必ず妨害してくるはず。正直、金庫よりすげー攻略が難しいと思うんすけど』
グリム『くそ~~もう少しで何とかなりそうなのに』
ユウ『つまりリーチ兄弟を何とか出来れば..』
チラッとユウがレオナを横目で見ると、察したレオナは嫌そうに顔を歪める