第29章 *悪計コンセンサンス*
エース『狭っ..ジャック、でかいんだよお前』
ジャック『なんだと?』
無理な体制で隠れたため、身動きがとれずにいた。一際体の大きいジャックのその僅かな動きさえも、エース達にとっては痛みに繋がる
エース『ちょ、動くなって!』
『ん...っ//』
ジャック『っ...//』
咄嗟のことでジャックは無意識のうちにレイラを誰よりも守るという行動にかられ、自分が抱き締める形で収まっていた。だが、僅かな身じろぎでくっついていたレイラに刺激が走る
『ジャック..動いちゃ..ゃ..』
ジャック『っ、悪い..//』
耳元で聞こえる小さな甘い吐息に、こんな状況ながらジャックは自身の顔に熱が灯るのを感じていた
すると、ガチャと音がして扉が開かれると、予想通りアズールの声がテーブル越しに小さく聞こえた
アズール『さてと..』
アズールは金庫に近づき、ガチャガチャと鍵を解錠すると重たい金庫の扉を開き、中から黄金に輝くの契約書の束を取り出した
デュース『あれは..俺達が交わした契約書!』
エース『やっぱ金庫に仕舞ってたか』
アズール『1枚、2枚、3枚...ふふふ』
グリム『あいつ、札束を数えるみたいに契約書数えてニヤニヤしてるんだゾ』
『趣味悪い』
ジャック『はっきり言うなお前』
すると、数え終わり満足したのかアズールは契約書を戻し再び金庫を閉めて施錠してVIPルームを出ていった
『『『ふぅ~~~...』』』
安堵の息をはき、ユウ達はのそのそとテーブルの下から抜け出した
グリム『あともう少しで見つかるところだったんだゾ』
ジャック『レイラ、さっきは悪かった..//』
『私も..ごめん..』
ユウ『..(おのれジャック許すまじ)ねぇ、あそこに置いてあるの契約書じゃない?』
ジャック『本当だ。1枚置きっぱなしになってるぞ』
エース『マジか、ラッキ~♪拝借して、破けるかどうか試してみようぜ』
グリム『アズールのやつ、意外とおっちょこちょいなんだゾ。どれどれ...』
『グリム、いきなり触んない方が..』
グリムが意気揚々と契約書に手を伸ばした瞬間、ビリビリビリビリビリ!!と強力な電流が全員に走った