第28章 *水中ビギナー*
鏡の間
大食堂を出た四人は、早速エーデュースコンビを捕まえアトランティカ記念博物館へ行くために転送の鏡がある鏡の間へと集まっていた
デュース『このアズールがくれた魔法薬、本当に水の中で呼吸ができるようになるのか?』
ジャック『疑ってても始まらねぇ。とりあえず飲んでみるしかねぇだろ』
エース『んじゃ、せーのでいきますか』
せーのっ!、というエースの合図で全員魔法薬を口にする
デュース『うっ...こ、これは...』
グリム『うげぇええ~~干しガエルと腐ったキノコを混ぜたような味がするんだゾ!』
ジャック『どんな例えだ。食ったことあんのか、それ。ゲホッ...確かにすごい味だが..』
ユウ『うぇ...』
『ぅ...美味しくない...』
余りの不味さに各々口を押さえて吐き気と戦っていると、段々と息苦しさを覚え始める
デュース『ん..なんだ?少し、息苦しくなってきた...っ!?』
ジャック『肺が水中呼吸に対応してきたってことか?』
エース『はぁ、はぁ..やべ、ホントに苦しくなってきた。早く海ん中行こーよ!』
『はっ...ぅっ..』
エース『レイラっ、もうちょい耐えろよ。今海ん中鏡と繋げっからな!』
ジャック『闇の鏡よ!俺達を珊瑚の海へ導きたまえ!』
喉をおさえ苦しげに今にも倒れそうになるレイラを支えながら、エース達は光りを放つ鏡へと急いで入っていった
珊瑚の海
鏡を抜けるとそこはもう海の中に繋がっていて、突然の水中にグリム達はあわてふためいた
グリム『がばばばば!いきなり水の中なんだゾ!溺れ死ぬ!』
デュース『..っ、あれ?苦しくない』
グリム『え?あ、本当なんだゾ』
ジャック『マジで水の中で息が出来てるんだな』
エース『レイラ、大丈夫か?ゆっくり息吸ってみ?』
『すー...はー..ぁ、息できる』
ユウ『スゴいね、あの魔法薬』
『ぁ..見て、ユウ。海キレイ...』
辺りの海は透明度が非常に高く、揺れる海草や一面のサンゴ礁、小魚の群れが幻想的な景色を生み出していた
ユウ『ホントだ、スゴくキレイだね..お魚も可愛いね』
ジャック『ゆっくり景色を楽しんでるヒマはねぇぞ』
デュース『早い所目的の場所へ向かおう』