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【ツイステ】黒兎は駆け巡る

第28章 *水中ビギナー*





大食堂



朝練をこなしたことあって、いつもより腹を空かせたユウ達は少し多めの朝食をとっていた。レオナたちサバナクロー勢も一緒になってテーブルに並べられた肉料理を頬張っていると、ふとレオナが口を開いた


レオナ『そういえばお前ら..何であのタコ野郎と取引なんて馬鹿な真似しようと思ったんだ。おかげで俺の部屋が狭くなっただろうが』


『ごめんね』


レオナ『別にお前は良いって言ってるだろうが...って、口についてるぞ』


『んっ...』


サラダにかけたドレッシングが口についているのを見つけたレオナは、自然な流れで顔を近づけペロッと舌で拭いとった


ラギー『うわぁ..さも当たり前かのように』


『ありがとレオさん』


ユウ『しかもお互いに。あぁ、えっと..それはかくかくしかじかでして..』


レオナ『っは!期末テストであいつと契約したバカどもを自由にするために取引しただと!?ハハハ!こいつはいいな、背筋が寒くなるぜ』


ラギー『ま、アズールくんのテスト対策ノートは凄いって噂っすからね。欲しくなるのも分からなくないっすけど』


ジャック『そういえば、二人とも今回の試験でアズールとは取引しなかったんすね。レオナ先輩とか、一番楽したがりそうなのに..あ、いや、なんでもないっす』


レオナ『ばーか。誰が好き好んであんなインチキ野郎と何度も取引するかよ。背に腹は変えられなくて取引したことはあるが..毎度ロクな条件じゃなかった』


『そういえばこの前、レオさんってアズさんと取引して貰った睡眠薬、私に使った..よね?』


レオナ『..ぁ~..覚えてたか..』


『覚えてるよ。アズさんと話してたじゃん..』


レオナ『だがお前には効果が薄かった。アズールはインチキ野郎だが渡す物に不備があるような事は絶対ないはずだが』


『...多分..』


レオナ『ん?』


『ううん、何でもない..』


僅かに瞳を陰らせ首を横に振る。レオナ達は絶対何かあると分かっていたが、無理に聞くものではないとそれ以上の追求はしなかった


レオナ『まぁ、そもそも取引ってのは、欲しいものがある方が不利に決まってる。頭の回らない草食動物が軽い気持ちで契約すりゃ、あの手この手でカモられるのがオチだ』


ユウ『凄く不安になってきた』




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