第28章 *水中ビギナー*
『ラギさんもいる...おはよ』
へにゃりと笑うと、ラギーは頬に熱を帯びるのを感じて"はよっす..."と声を小さくしながら返事をした
レオナ『ふん..いっちょ前に宣誓しときながらウブな野郎だな』
ラギー『ほっといてくださいっす...ほら、早く着替えてマジフト場に行くっすよ!!』
サバナクロー寮・マジフト場
ユウ達が着替えてマジフト場に着くと、既に寮生の何人かとジャックの後ろ姿があった
『ジャック、おはよ』
ジャック『おう、お前らも朝練に参加すんのか』
グリム『もっと寝てたかったけど、ラギーに連れてこられたんだゾ~』
ラギー『折角だし、今日は軽くゲームでもしますか。一年坊を揉んでやるっす』
レオナ『ふあ~...立ってるだけだと寝ちまいそうだ。さっさと始めようぜ』
『私もやりたい』
ラギー『レイラちゃん積極的っすね』
『楽しそう...それに、魔法の練習もしたい』
ユウ『頑張ろうね』
『ん』
レオナ『好きにしろ。おいお前ら、アイツに怪我させたらどうなるか分かってんだろうな』
『『『は、はい!!』』』
後ろに控えている寮生に睨みを効かせると、その殺気立ったオーラに寮生達の背がシャキッと伸びた
ラギー『(過保護..)』
マジフト朝練が開始し、レイラ達はジャック達一年と一緒になって練習に参加していた。最初は朝早くということもあり体が思うように動かないでいたが、段々と慣れていき終わる頃に絶好調の状態となっていた
『楽しかった..』
ユウ『やっぱりレイラは上手いね』
ラギー『確かに見込みありそうな感じっす』
有望っすね、と頭を撫でると耳と尻尾を揺らしながらもっと、とせがむように擦り寄せる
ラギー『(可愛いかよ...)』
グリム『むぅ...サバナクロー寮はもう来年の寮対抗マジフト大会に向けて特訓を始めてるってことかぁ。強力なライバルになりそうなんだゾ』
ラギー『ああ、そっか。あんたらはまだ知らないんすね。寮対抗マジフト大会よりも、もっと大規模なやつが毎年5月にあるんすよ』
グリム『ふな"っ!?あれよりもデカい規模の大会があんのか?』
レオナ『学園対抗戦だ』
『...?他の学校の人と戦うの?』