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【ツイステ】黒兎は駆け巡る

第28章 *水中ビギナー*





その日の夢は真っ暗な海の底に沈む夢だった。人間に恋した人魚姫に、蛸足の海の魔女が取引を持ちかける。美しい声を支払いに望む魔女に、人魚姫は黄金に輝く契約書に一縷の望みをかけてサインをした。傍らで泳ぐ二匹のウツボはただただ妖しく笑う






ユウ『夢の中でも取引してたような...』


フワッと意識が浮上し、ユウは見慣れない天井を仰ぎながら目を覚ました。オンボロ寮とは違った気温の高さに若干の汗ばみを感じながら体を起こすと、同時にドアを蹴破る勢いでドカドカと部屋に突入する者がいた


ラギー『うぃーっす!はよっす!レオナさ~ん、起きてください。ユウくんとグリムくんもさっさと起きて顔洗うっす』


グリム『むがっ、もう朝?...ってまだ6時なんだゾ!』


ラギー『サバナクロー寮は、マジフトの朝練があるっすよ。君達もこの寮に来たからには参加してもらうっす』


グリム『朝練?』


ラギー『こないだのマジフト大会以降、始めたんすよ』


レオナ『...んん、るせぇな...ぐ~』


ラギー『レオナさん!ほら、二度寝しないでください!って、レイラちゃんを抱き直さない!』


グリム『ラギーのやつ、子分のくせに親分の足掴んでベッドから雑に引きずりだしてるんだゾ』


うっすらと目を覚ますも眠気に負けて再びレイラを抱き締め直して寝ようとするレオナの足を掴み、グイグイ引っ張ると、次第にズルズルとレオナの体はベッドから落ちながら軽く頭をぶつけた


レオナ『んがっ...ぐ~...』


それでも眠り続けるレオナにユウは逆に感心さえも覚える。そしてレオナの腕から解放されたレイラの元へと歩く


ユウ『レイラ、おはよう。起きて』


『ん...ゃ...まだ寝る...』


ブランケットを手繰り寄せくるまり、レオナ同様再び寝ようとすると、ユウはそのブランケットをひっぺがして横抱きにすると、その刺激でうっすら目を開けるレイラの唇を奪った


『ん...ふ...ぅっ...』


ユウ『ん...は..おはよ、起きた?』


『...起きた。おはよユウ』


ラギー『なんつー起こし方...』


グリム『オマエに言われたくはないんだゾ』




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