第27章 *標的モニタリング*
レオナ『...ちっ、小賢しい野郎だなてめぇは』
ラギー『やだな、嘘じゃないっすよ。シシシッ!』
『ラギさん大丈夫?まだ痛いの?』
唯一、ラギーのわざとらしさに騙されたレイラは、ラギーの元に駆け寄り心配そうに見上げ、そっと手を握った
ラギー『ありがとレイラちゃん。優しいっすねぇ、どっかの誰かと大違いで』
ラギーはその腕にレイラを閉じ込めると、甘えるようにスリスリと頬擦りしながら、横目でレオナを見つめる
『ん...ラギさん、くすぐったい』
ラギー『か~わいっすねぇ...♪』
レオナ『ラギー、後でてめぇは殺す。だがその前にお前らだ草食動物ども。そう簡単に俺の側に置いといてやるわけにはいかねぇな
おい、てめぇら、ちょっと来い!』
レオナが談話室でたむろしていた寮生を呼びつけると、数人の寮生がレオナの元に集まった
サバナ寮生A『はい、お呼びですか寮長』
サバナB『あ、てめぇらマジフト大会前にサバナクローにスパイしに来てたやつらじゃねぇか』
サバナ寮生C『逃した獲物が自分から帰って来た!へへへっ』
レオナ『うちの寮生と勝負しろ。勝ったら、小間使いとして置いてやってもいい。たった3日とはいえ、サバナクローにか弱いお荷物を置いとくつもりはねぇんでな』
ユウ『望むところだ!』
ラギー『さ、レイラちゃんは安全なところへ』
手を引いてその場を離れようとしたラギーの手を軽く振り払うと、レイラはユウの元へと歩き出す
『私もやる』
ラギー『へ?』
『レオさん、か弱いお荷物は置いとかないって言った。だから、私もお荷物にならないよう力を見せる』
ラギー『いやいや!レイラちゃんはお荷物じゃねぇし、何より危ないっすよマジで!』
『そういう"特別"はいらない..私も、一緒にやる』
ラギー『ちょ...レオナさん、あんたも何か』
レオナ『良いだろう...お前も混ざれよレイラ』
ラギー『!?』
『ありがと』
レオナ『ただし、俺の判断によっちゃあすぐ引っ込ませることも忘れるな』
『分かった』
ユウ『レイラ、強くなったね』
『ユウ達ばかりに背負わせるの、やだから』
レオナ『ふん...始めろ』