第26章 *オクタヴィネル寮編~深海の商人~楽勝スタディ*
ジャック『学園長、本当に神出鬼没だな...で、具体的にはどうするつもりなんだ?お前の言うとおり、やめろと説得したところで素直にやめるとは思えねぇが』
ジャックの言葉に"う~ん"と唸りながら考える仕草をすると、なにかを思い付いたようにパッと顔をあげる
ユウ『調査の基本はターゲットの観察から』
ジャック『ああ。狩りの基本は相手をよく知ることから、だ。お前、分かってんじゃねーか。それに、エースたちも少しくらい痛い目見て反省した方がいいしな』
『ジャック...』
クイクイと制服の裾を引っ張られ、目を向けると不思議そうな顔で自分を見つめるレイラがおもむろに口を開いた
ジャック『なんだ?』
『ジャックも協力してくれるの?』
ジャック『負けっぱなしは気に食わねぇからな。アズールの強さの秘密を知れるなら俺も知っておきたい』
『なんだかんだジャック優しい...』
ジャック『っ、ちげぇよ。勘違いすんな』
ふいっと視線をそらすジャックの銀の耳は僅かながらに赤くなっていて、そのことに小首を傾げるレイラにユウは声をかける
ユウ『あ~ごめんレイラ。勝手に学園長の頼み事引き受けちゃって...』
『ん?いいよ。私はオンボロ寮生で、ユウはその監督生。だから私はユウに従うよ』
ユウ『そっか...ありがとう』
オクタヴィネル寮
アズール『あぁ..レイラ・フィリアスさん...』
アズールはVIPルームのソファーに座り、一枚の写真を手に微笑んでいた。その笑みはどこか焦がれるようで瞳には熱が灯っている
アズール『はぁ...欲しい...』
フロイド『アズールの顔、チョ~緩んでんじゃん』
ジェイド『余程彼女にご執心のようですね。気持ちは分からなくもありませんが』
フロイド『ジェイドもクリオネちゃんが欲しいの?』
ジェイド『えぇ。彼女はからかい甲斐があって...とても美味しそうですから、ね』
フロイド『あ~確かにクリオネちゃん、すげぇ美味しそう。ギュッてすると柔らかくて良い匂いだし、オレも欲しい...』
アズール『彼女は近い内に僕らのものになる。その時が楽しみですね』