第26章 *オクタヴィネル寮編~深海の商人~楽勝スタディ*
『やった』
ジャック『俺はこの変な現象の原因が何か気になるだけだ。別にアイツらのためじゃねぇからな。くれぐれも勘違いすんなよ』
ユウの挑発に頭をガシガシかくと、ジャックは仕方なしに一緒に着いていくことにした
『手、つなご?』
ジャック『なんでだよ』
『ぅぅ...』
ジャック『泣きそうな顔すんな。分かったよ』
鏡舎
エース達の後を追っていくと鏡舎にたどり着き、そこには他の寮生が大勢頭にイソギンチャクを生やして、引っ張られるがまま、オクタヴィネル寮への鏡を抜けて行っていた
『いっぱいだ...みんな、オクタヴィネルに向かってる』
生徒達はテスト順位がどうだの、あのインチキタコ野郎だの、お先真っ暗だのと不満を口にしながら進んでいく
ジャック『俺たちも行くぞ』
『おー』
ジャック『緊張感ねぇな』
オクタヴィネル寮
鏡を抜けると、目の前には海の中の様子が広がり、その中心に大きな城のような寮がそびえたっていた
『相変わらず綺麗...』
ユウ『うわぁ!海の中に寮がある...!』
ジャック『マジかよ!すげぇなナイトレイヴンカレッジ!...ごほん、仮にも別の寮の縄張りに入るんだ。お前らも浮かれてねぇで、用心しろよ』
生徒の集団に便乗して進んでいくと、辿り着いたのはモストロ・ラウンジだった。いつもは広いこの場所も今日はイソギンチャクの生徒達によって、埋め尽くされていた
ユウ『イソギンチャク軍団はみんなここに集められたみたいだね』
『何が始まるのかな?』
すると突然ラウンジの照明が落とされ、スポットライトが中央を照らし出す。そこに立っていたのは、レイラもよく知る人物だった
アズール『これはこれは、成績優秀者上位50名からあぶれた哀れなみなさん。ようこそ、モストロ・ラウンジへ。
みなさん僕の事はよ~くご存じでしょうが、改めて自己紹介を。僕は、アズール・アーシェングロット。オクタヴィネル寮の寮長であり、カフェ"モストロ・ラウンジ"の支配人であり、そして...
今日から君達の主人になる男です』
ジャック『なんだって...?』
『アズさん、悪い顔...』