第26章 *オクタヴィネル寮編~深海の商人~楽勝スタディ*
エース『え..."契約"って、グリム、まさかお前..』
デュース『エース、その顔はお前ももしかして..』
3人が互いに何かを察して青ざめたその時、突如として3人の頭から青い長いものがニョロっと生えてきた
グリム『ふな"っ!?なんじゃこりゃ~~!!頭にイソギンチャクが生えた!』
デュース『グ、グリムもアイツと契約してたのか!?卑怯だぞ!』
エース『そういうデュースの頭にも生えてるじゃねーか!』
突然のイソギンチャクに慌てふためく3人。だがレイラはただ一人目をキラキラさせながらそれを見つめていた
『すごい...イソギンチャク生えた。何で?どうやったの?新しい魔法?』
グリム『んなわけがあるか!こんなもの、すぐに引き抜いて...いでででっ、取れねぇんだゾ!』
ジャック『騒がしいと思って来てみれば、お前らか。何やってんだ』
グリム達の騒ぎを聞き付け現れたのは、大きな耳と尻尾を揺らしながら首をかしげるジャックだった
『ジャック..久しぶり』
ジャック『おう』
『ジャックは"契約"してないんだ...イソギンチャクないね』
ジャック『は?どういうことだ?』
『エース達テストに向けて"契約"?ってのをしてたみたい...そしたらなんか生えてきた』
ジャック『???お前ら、』
いまいち理解できていないジャックが口を開こうとしたその時、グリム達のイソギンチャクが急に動きだし、3人の頭を引っ張り上げるとズルズルどこかへ連れて行き始めた
エース『いででででっ!頭がもげる~!』
デュース『くそっ、絶対服従ってこういうことだったのか...っ!』
必死の抵抗も虚しく3人は、イソギンチャクのなすままに廊下を引きずられていった
ジャック『なんだ?アイツら...頭に生えたイソギンチャクに操られてるみてぇに歩いていったな。なんて間抜けな絵面だ...』
『痛そうだね...追いかける?』
ユウ『そうだね、何が起こってるか確かめないと』
『ジャックもいこ』
ジャック『は?何で俺まで。俺には関係ないだろ』
ユウ『もしかして怖いの?』
ジャック『誰が臆病もんだって?...ちっ、お前もだんだんこの学園の空気に染まってきたな。仕方ねぇ、少しだけなら付き合ってやる』