第24章 *閑話カームデイ3 ~クルーウェル+いつメン~*
クルーウェルの気遣いに頭を下げると、ユウ達は急いで教室へと走っていった
エース『今日の先生、妙に優しくね?』
ユウ『でもレイラにはいつもあんな感じで優しくしてるよ?おかげでレイラを早く楽にさせてあげられる』
グリム『...でもな~んか企んでる顔だったんだゾ』
『『『......』』』
一縷の可能性が全員の頭をよぎったが、とりあえず先を急ぐことにした
オンボロ寮
静かなオンボロ寮の扉が突然ガチャと開き、レイラの眠りを見守っていたゴースト達は、誰が来たのかと気配を消しながら玄関へ向かう
そこには学校での用を済ませたクルーウェルが、怪訝そうな顔でオンボロ寮の内装を見渡しながら奥へと進んでいった
クルーウェル『聞いてはいたが酷いものだな...』
ゴーストA『おやおや...誰かと思えば先生かい?』
クルーウェル『!!お前達がオンボロ寮に住み着いているゴーストとやらか...学園長からは聞いている』
ゴーストC『レイラのお見舞いか~い?』
クルーウェル『そんなところだ。ということで少しの間俺にやつを任せてもらう』
ゴーストB『いいぜ~レイラを頼むとしようか~』
レイラの眠っている部屋は、玄関よりも多少は掃除されてはいるが、やはりまだ埃が舞い窓や壁も傷だらけのままだった
クルーウェルはベッドの中で荒い息をはいて眠るレイラの横に腰かけると、赤く染まる頬をそっと撫でた
クルーウェル『学校での慣れない生活、更にこの隙間風の激しいボロすぎる寮で寝ていれば嫌でも風邪を引く』
眉をひそめながらクルーウェルは学園長にオンボロ寮の改装を急ぐように提案しようと強く思った
『ん...ぅ...』
クルーウェル『起こしたか...』
『あ、れ...?先生...?』
クルーウェル『おはよう、仔兎』
『おは、よ...先生の手、冷たくて気持ち...』
クルーウェル『そうか...熱を測るぞ、動くなよ』
そう言うと、クルーウェルはレイラと自分の額を合わせ熱を測り始めた。端正な顔が目の前に広がり、より熱が上がった気がした
『先生...移っちゃうよ』
クルーウェル『俺はヤワじゃないから安心しろ...ん、確かに熱いな』