第22章 *閑話カームデイ1 ~リドル~*
『今日のリドルさん、優しい』
リドル『キミはボクを何だと思ってるんだい?』
『だってあの時のリドルさ、』
って言おうとしたら被せるように"言わなくて良い"って遮られた
『でも、少しずつ変わっていこうとしてるんでしょ?エース達が言ってた。"最近寮長は前ほど小難しい事言わなくなった"って』
リドル『そうか..』
『今のリドルさん、好き』
リドル『なっ...///好き!?』
『ん...』
今日は怒ってないのに、顔が何回も真っ赤になってる...なんで?
リドル『好き..//ごほん!エース達にも言っているのを聞いたけど、キミは誰彼構わず言ってないだろうね?』
『言ってない。好きな人は好き、そうじゃない人には言わない。好きな人もちゃんと接して決めてるもん』
みんな言うけど私だって誰でも好きな訳じゃない。一緒にいて楽しくて色んな事教えてくれて、優しくしてくれて暖かい人が好き
リドルさんも、"好き"に当てはまるから言ったのになぁ
リドル『そうか..ならば良いんだ』
そうだ、とリドルさんは何かを思い出したように顔を上げると、足を止めて私の方に身体ごと向いた
リドル『そのリボン、レイラにとても似合っている。下ろしているのも良いけど、そうやって結んでいるのも可愛いよ』
『.....』
リドル『え?レイラ...?』
もう、リドルさん....
『言うの遅い...』
いつ褒めてくれるかな?ってずっと期待してたのに、何も言ってくれなかったから似合ってないかと思ってた
リドル『すまない。女性に身につける贈り物をしておきながら失礼だったね』
『もっかい言って?"可愛い"って、"似合ってる"って』
褒めてほしくて、リドルさんに抱きついておねだりしてみた。また顔を真っ赤にしてたけど、抱きしめ返してくれて耳元で囁かれた
リドル『似合っているよ。それに凄く可愛い...』
『んふふ...』
リドル『このリボンを付けているのを見ると、まるでキミがボクの物のような気がして気分が良いね』
後ろに手を回して、リボンの端をとって妖しく笑うリドルさんはちょっと怖かった