第21章 *終曲サバナクロー*
リドル『(あぁ..そうか。ボクは彼女のことが..)うん。エース、キミの望み通りハッキリと言おう。ボクはレイラを"愛しているよ"』
『『『!!!』』』
リドル『対立していたあの時、彼女を深く傷つけてしまった分、これからは彼女を知って理解し隣に立てるようになりたい。そしていつの日か彼女の一番になれるなら...これが嘘偽りのないボクの想いだよ』
何かご不満でもあるかい?と全員を見渡しながら告げるリドルの眼には迷いや躊躇いはもうなかった
エース『...いーや。そんだけハッキリ言われたら寧ろ安心したわ。寮長だからって絶対負けねぇから』
リドル『それはこちらのセリフだよ。悔しいが、現時点ではエースやデュースに一歩引けをとっているからね』
トレイ『確かにな。今はお前達の方が優位かもしれない。"今"はな...』
含みのある言い方でニヤリと笑うと、小さな悪寒がエース達の背を走った
デュース『僕も負ける気はないんで...』
エース『よっしゃこれで遠慮する必要は無くなったってことで...』
リドル『今日は解散だ。明日からボク達はライバルだ』
ケイト『あれ?けーくん関係なくね?』
トレイ『お前もいつ参戦してきても良いぞ?ただし、手加減はしないけどな?』
ケイト『うっわ超怖ぇ~...』
サバナクロー寮・談話室
レイラを送り届けた後、まだ微かに痛む体を引きずりながら、レオナは寮の談話室まで戻ってきていた
レオナ『はぁ...』
ラギー『おっ、帰ってきたっすね。おかえりなさいレオナさん』
レオナ『ラギー...まだ起きてたのか』
ラギー『一応ちゃんと送って帰って来れたか気になって』
レオナ『ガキじゃねぇんだからそれぐらい出来る。おちょくってんのか?』
ラギー『違いますよ。酷いっすねぇ、一応こっちは心配してたのに。仮にもオーバーブロット直後だってのにマジフトの試合までして...相当疲れてるんじゃないっすか?』
レオナ『...それなりにはな』
少し休憩がてら談話室のソファーに腰かけると、今まで感じなかった今日一日の疲れがどっと押し寄せる
ラギー『そんで、仲直りは出来たっすか?』
レオナ『まぁな...たまにはお前も気が利くな』