第21章 *終曲サバナクロー*
ハーツラビュル寮・談話室
今日の出来事について談話室で報告会をしていたエース達。報告会も終わり、時間の良い頃合いということで、それぞれもう解散しようかと思っていたその時
エース『ちょっといいすか?ここらでハッキリさせときたい事あるんすけど』
デュース『何だいきなり』
ケイト『なになにエースちゃん』
トレイ『えらい真剣な顔だな』
リドル『僕はもう寝たいんだけど』
エース『ぶっちゃけ、ここにいる全員レイラの事どう思ってるんすか?』
『『『....』』』
テーブルの上で両肘をつき、手を組みながらキリッとした面持ちで問いかけると、談話室に謎の沈黙が数秒流れた
デュース『そ、それはどういう...』
エース『言っとくけど、オレはガチだからな。本気でレイラが好き...お前は?』
デュース『ぼ、僕は...僕も好きだ』
エース『ホントか~?』
デュース『っ、本当だ!!僕は入学式でレイラを初めて見た時から彼女の事が好きだ!』
ケイト『わーおデュースちゃん。一目惚れだったんだ~♪』
デュース『!!い、今のは...』
エース『そこの三人は?』
トレイ『俺か?そうだな...俺も、好きだよ。ついこの前までは妹みたいに思ってたけど...ちょっと、今のままなのは嫌だなって最近思うようになった』
ケイト『オレも好き♪でも、今のところは可愛い後輩ちゃんって感じだから...エースちゃん達そんな怖い顔で見ないで』
両手を上げて降参のポーズをとりながら苦笑いで一歩下がる
エース『んで、最後は...』
一斉にエース達からの視線が集中し、リドルはビクッと小さくのけ反った
リドル『ボ、ボクもかい?』
エース『そりゃ勿論』
トレイ『先日の一件から随分とお前達仲良くなったからなぁ?』
リドル『ボクは...その...』
リドルは、人前で告白することに羞恥心が邪魔をして躊躇していた。素直に言葉が紡ぎ出せずにいると、脳裏によぎったのはレイラの花を咲かせたような愛らしい笑顔だった
"リドルさん..."
その愛らしい笑顔が自分に向けられたときの鼓動の高鳴り、頬に集まる温かな熱。もし、その笑顔が他人に向けられている時の苛立ち