第21章 *終曲サバナクロー*
『ん...もう、行かないと』
レオナ『あぁ...よく休めよ』
『レオさん、おやすみのキス』
袖を引きながら目を閉じて催促すると、"分かった分かった"と唇に触れるだけのキスをされ、優しく頬を撫でるレオナと目が合った
『レオさん私には優しくて素直だね』
レオナ『女には礼儀と敬意をってな...』
『...他の女の人にもそうしてるの?』
レオナ『嫉妬か?』
『ばか...』
軽く頬を膨らませ不服な顔を見せるが、すぐに優しい笑みになり、"おやすみ"と言うと真っ直ぐオンボロ寮へと戻っていった
レオナ『お前以上に優しくする女なんているかよ』
『ただい...寮間違えた?』
玄関の扉を開けた先でレイラを待ち構えていたのは、ユウとグリムだけではなく何故かハーツラビュル寮勢までもがズラリと並んでいた
思わず後ずさりで出ていこうとしたが、大股で近づいてきたユウに腕を掴まれ横抱きにされると、強制的に談話室へと回収された
『ユウ..なんで』
ユウ『何が?それより今から僕達とお話ね?』
エース『オレらオマエに聞きたいこと山程あるからさ』
デュース『特に今日の朝から今までの事についてな』
ケイト『ごめんね~?止めようと思ったんだけど、話聞いてる内にオレも気になっちゃって♪』
トレイ『それプラス説教の続きな?俺も聞きたいことが沢山あるぞ』
リドル『普段ならこんな時間に出歩くのは許さないけど、今はそれどころじゃないからね。さて、洗いざらい話してもらうよ?勿論、隠そうものなら...お分かりだね?』
『待って待って待って、多い多い。人が多い....』
レイラを抱えたユウを筆頭にぞろぞろとエース達は談話室へと入り、円を描くように座るとその中心にクッションを敷き詰めた上にレイラはそっと降ろされた
『グリム...助けて...』
全員ニコニコと黒い笑みで見てくるので怖くなったレイラは、傍らで頬杖をつきながらこちらを見つめるグリムに助けを求める
グリム『諦めるんだゾ...コイツらガチだぜ、色々と』
ユウ『さあレイラ』
『『『楽しい楽しいお話をしようか』』』
『ぴえん...』