第112章 *閑話カームデイ13 ~騎士’s~*
シルバー『レイラ...俺も、お前と出会えて本当に良かった。苦しいこともあったが、大切なものを守ることができた。
誰かを心から愛することの喜びと尊さを知った。家族とはまた違う、特別な愛を』
『...ぁぅ』
真剣な眼差しに胸が熱くなる。夢の旅でも何度も伝えてくるシルバーのストレートな愛の言葉は、いつも心を真っ直ぐ貫き、その想いが揺るぎない覚悟を持っていることをひしひしと感じさせる
赤みがさした頬で恥ずかしそうに視線を逸らすと、目の前に漂う甘い雰囲気にモヤモヤと黒い感情を募らせ、腕を伸ばし細い腕を掴む
『!..セベク?』
セベク『..僕は幸福なことに家族に大事にされてきた。その自覚もある。だからお前の苦しみの全てを推し量ることはできん。だが、今が幸せだと思うのならば、与えられた幸せを享受し生きていけばいい。
過去に受けた傷は到底許されるものではない、乗り越えるのも簡単ではないだろう。だが、そればかりに囚われていても己の為にならん。何よりもお前を傷つけた者たちのために心を苛むのは時間の無駄だ』
『....』
セベク『今を懸命に生きていけば、その中で得た経験や思い出がいつしか傷を覆い隠してくれるかもしれん。
だから....下を向くよりこちらを向け。お前が僕たちを見て手を伸ばすというのなら、その手を取って共に道を歩んでやる』
『..一緒にいてくれるの?』
セベク『非力な上に精神的にも弱いお前は、またすぐに蹲り一人で抱えてあれやこれやと悩むだろう。仕方なし、僕たちがお前の側にいて導き、何度でも諭して立ち上がらせてやる。お前には今回のことで借りもできているからな』
シルバー『レイラ、お前は決して1人ではない。大切なお前がもし1人、闇の中を彷徨うというのなら俺たちも共に進もう。離れることなく側に寄り添い、そして必ず光ある出口へと連れて行く。
あの日、お前が俺にそうしてくれたように』
『シルバーさん...セベク..』
熱い眼差しと言葉が胸に響く。仰々しくも思える言葉は、それでも真面目で優しい彼らの嘘偽りない想い。真っ直ぐすぎる2人を眩しく感じながら、贈られる言葉に一際大きく視界が歪む
『っ...ぐすっ..ぅ、ぅぅぅ』
『『!!??』』