第112章 *閑話カームデイ13 ~騎士’s~*
ナイトレイブンカレッジ・メインストリート
オンボロ寮を出て学園のメインストリートを3人で歩く。休日ともあって生徒の姿は殆ど見られず、いつもは賑やかさは鳴りを潜め代わりに風に揺れる木々の擦れる音、小鳥の囀りがよく響いていた
『静かだね』
シルバー『ああ。そのおかげか自然の音が心地良い。風も穏やかで心がとても落ち着くな』
『ん』
セベク『普段は人間どもが騒がしくしているせいで聞こえてこないからな』
『..んふ』
鍛錬には良い環境だ。と1人頷くセベクに少しだけ笑みを浮かべていたが、すぐに神妙な面持ちで2人の手を少し強く握る
シルバー『レイラ、どうした?』
セベク『まさか体調が悪化したのか?』
『ううん。あのね....2人にお話したいことがあるの』
シルバー『話?』
『...私の、昔のこと』
『『!?』』
シルバー『..それは、お前がナイトレイブンカレッジに入学する前の、その..."前の親"とのことか?』
『知ってたんだ。リィさんから?』
シルバー『ああ。だが大まかに聞かされていて、実のところ詳細なことは知らない。だから、お前が自ら話してくれるなら、俺たちは喜んで聞く』
セベク『.....』
『セベク?』
ジッと見つめたまま何も言わない様子に不安そうに見上げると、アンティークゴールドの瞳は戸惑いがちに揺れていた
セベク『..お前が過去を話したいというのは構わん。だが...
それでお前はどうしたいのだ?』
『...』
セベク『シルバーも言っていたように、僕たちはリリア様から少なからずお前の過去のことについては聞き及んでいる。正直僕としては話さなくていいと思っている。だがお前は僕たちが知っていても尚、自らの暗い過去を話したがるのは何故だ。
同情し憐れんでほしいのか。不調で心が弱っている故に話したがっているのか』
シルバー『セベク!』
セベク『純粋な疑問だ。お前が辛い記憶を思い出してまで話したい理由を、僕は知りたい』
『.....』