第21章 *終曲サバナクロー*
そんなレオナの心情に、ただ一人身内なのか敏感に気づいたチェカは、彼の視線の先にいるレイラの方を見つめると、レオナの上から飛び降り、トテトテとレイラの元へ歩いていく
レオナ『おいっ、チェカ!』
チェカ『ねーねー、お姉たんもおじたんのお友達?』
『ぇ...と...私は...』
レオナ『....』
この事件がなければ間違いなく"そうだ"と言えたのだが、今のレイラには返す言葉が見つからなかった
そんな事情も知る由もないチェカは、今日最大の爆弾を投下する
チェカ『もしかして、おじたんの番?未来のお嫁さん?』
『『『は?????』』』
『へ...?』
レオナ『チェカ!んなわけが...』
言いかけてレオナは一瞬何かを考え、そしていつもの企む笑みを浮かべて言い直した
レオナ『...いや、その通りだチェカ。そこの女は俺の未来の嫁になるやつだ。よぉく覚えて帰れ』
ラギー『はぁ!?あんた何間違った情報覚えさせてんすか!?』
エース『ちょい待ち、今のは聞き捨てならねぇな』
デュース『ああ。レイラはまだ俺達のレイラだ』
ユウ『勝手に俺嫁発言しないでください』
レオナ『うるせぇな。将来そうなっちまえば間違いでも何でも無くなるだろうが』
先手を取ってやったと言わんばかりの挑発の笑みをエース達に見せると、更にエース達から抗議の声が次々とあがる
そんな中、チェカはクイクイとレイラの裾を引く
チェカ『お姉たん...』
『ん...なに?』
チェカ『お姉たんはおじたんの事、好き?』
『『『....』』』
一瞬で空気が冷たくなり、沈黙が部屋を包み込む
ラギー『(今ここでその質問っすか~!?)』
『ん..好き。大好きだよ..』
チェカの頭を撫でながら微笑むと、チェカの表情が一層パアッと輝いた
チェカ『良かったぁ。僕もおじたんの事好き!おじたんはね、強くてカッコ良くって頭も良くて、色んなこと僕に教えてくれるの!この前お手紙で、もがもが....』
レオナ『それ以上は黙ってろ!』
我慢できなくなったレオナはベッドから飛び降りると、チェカの口を手で塞ぐとそそくさと戻っていった