第111章 *幕間の章*
『ん。分かった』
オルト『大丈夫。兄さんの代わりに僕がたくさんおもてなしするから、レイラさんは気楽に来てくれればいいよ。
ということだから、レイラさんが遊びに来る前に部屋の掃除をしようね』
イデア『ぅ..』
若干黒いオーラを纏いニッコリと目を細める弟に身を縮こませ、"善処シマス"と聞こえるか聞こえないかの声量で呟く。そんな自分におかしそうにクスッと笑うその愛らしい笑顔に胸がフワッと温まる
本当はもう少しだけ側にいたかったが、さっさと自分たちだけにしろと言わんばかりのユウの圧が恐ろしく、名残惜しさを残しつつ、イデアたちは軽く手を振りオンボロ寮の敷地から立ち去った
ユウ『やっと帰ったかあの根暗。さ、僕らも中に入って少し休もっか。ミルクティー淹れてあげるね』
『ミルクティー..!飲みたい』
グリム『オレ様、甘いもんが食べたいんだゾ』
ユウ『はいはい。みんなでおやつとお茶にしようね。その前にグリム、レイラに言うことあるでしょ?』
グリム『えぇ〜。オレ様早くおやつが食べてーんだゾ!』
ユウ『レイラがいなくて、僕の次に落ち込んでたのは誰だっけ?』
少しだけ悪い顔をしたユウにぐぬぬと唸ると、不思議そうに見つめるレイラをチラチラと見上げる
グリム『...おかえり、なんだゾ』
耳と尻尾が力なく垂れ、燃える炎の勢いもどこか弱々しい。今にも泣いてしまいそうに瞳を潤ませるグリムを、レイラはその場でしゃがみ優しく抱きしめた
『ただいまグリム。心配かけてごめんね』
グリム『......オレ様は親分、だから..子分の面倒は見ないといけねーのに。オレ様、何も気づかなくて..おめーが倒れたって聞いて、ぅ、ぅぅ...っ..』
腕の中でぎゅっとしがみついてくる手が愛おしく、小刻みに震える黒い毛並みをゆっくりと撫でつけると、三叉の長い尻尾が離れないようにと腕に絡みついた